放射線防護のための被ばく線量の算定に関する次のAからDの記述について、誤っているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか…
エックス線の測定に関する知識 第27問
放射線防護のための被ばく線量の算定に関する次のAからDの記述について、誤っているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。A 外部被ばくによる実効線量は、法令に基づき放射線測定器を装着した各部位の1cm線量当量及び70µm線量当量を用いて算定する。B 皮膚の等価線量は、エックス線については70µm線量当量により算定する。C 眼の水晶体の等価線量は、放射線の種類及びエネルギーに応じて、1cm線量当量、3mm線量当量又は70µm線量当量のうちいずれか適切なものにより算定する。D 妊娠中の女性の腹部表面の等価線量は、腹・大腿部における70µm線量当量により算定する。
- (1)A,B
- (2)A,C
- (3)A,D
- (4)B,C
- (5)B,D
正答 (3)
正答は (3)。A,D が誤っている記述です。
【誤っているもの】
A 外部被ばくによる実効線量は、1cm線量当量により算定
する → 70µm線量当量は使わない
D 妊娠中の女性の腹部表面の等価線量は、腹・大腿部における
1cm線量当量により算定する → 70µmではない
【正しいもの】
B 皮膚の等価線量は、エックス線については70µm線量当量
により算定する
C 眼の水晶体の等価線量は、放射線の種類及びエネルギーに
応じて、1cm線量当量、3mm線量当量又は70µm線量当量のうちいずれか適切なものにより算定する
解説の続きをみる続きを閉じる
【三つの線量当量の使い分け】
1cm線量当量 体の深いところ → 実効線量
腹部表面の等価線量
3mm線量当量 眼の水晶体の深さ
70µm線量当量 体の表面近く → 皮膚の等価線量
測りたい臓器の深さに合わせて選びます。
【Dが1cmなわけ】
守る相手は腹の中の胎児
胎児は体の奥にいます。皮膚の表面(70µm)で測っても、胎児が受ける線量は分かりません。深部を表す1cm線量当量を使います。「腹部表面の等価線量」という名前に引きずられないことが要点です。
【Bが70µmなわけ】
皮膚の基底細胞層が、深さ70µmあたりにある
放射線でがんや障害が起こるのは、この層の細胞です。だからその深さでの線量を使います。
【Cが三つから選ぶわけ】
水晶体の深さは、人や放射線によって適切な量が異なる
透過力の強い放射線なら1cm線量当量、弱い放射線なら70µm線量当量が適することもあります。3mm線量当量が本来の深さに対応しますが、実用上は三つのうち適切なものを使います。
【Aが1cmだけなわけ】
実効線量は、体全体への影響を表す量
深部の線量で代表させます。70µm線量当量は表面の量なので、実効線量の算定には使いません。
【設問の問い方に注意】
この回は「誤っているものの組合せ」を問うています
同じ四つの記述でも、「正しいもの」を問う回と「誤っているもの」を問う回があります。読み違えると、正反対の組合せを選んでしまいます。
出典:エックス線作業主任者 2025年上半期実施分(2025年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「エックス線の測定に関する知識」のほかの問題
- 2024年上半期(2024年10月公表) 第27問熱ルミネセンス線量計(TLD)と蛍光ガラス線量計(RPLD)とを比較した次の記述のうち、
- 2024年下半期(2025年4月公表) 第25問サーベイメータに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第23問エックス線の測定に用いるNaI(Tl)シンチレーション検出器に関する次の記述のうち、誤っ
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第21問放射線に関連した量とその単位の組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第29問エックス線の測定に用いるGM計数管に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第27問放射線の測定などについての用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
スポンサーリンク

