53 歳男性。骨転移の認められる去勢抵抗性前立腺がんに対し、塩化ラジウム(²²³Ra)注射液を、1 回55 kBq/kg…
薬学実践問題(物理) 第198問
53 歳男性。骨転移の認められる去勢抵抗性前立腺がんに対し、塩化ラジウム(²²³Ra)注射液を、1 回55 kBq/kg とし、4 週間間隔で、計6 回の投与を行うこととなった。今回、予定どおりに患者が来院し、1 回目の投与が終了した。Ra 及び²²³Ra に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)²²³Ra は主にα 線を放出し、²¹⁹Rn となる。
- (2)体内に投与された²²³Ra が放出する放射線は透過性が高く、ほとんどが体外に放出される。
- (3)Ra は骨の主な構成成分であるCa と同じく周期表の第2 族に属する元素である。
- (4)²²³Ra が放出する放射線は低LET(線エネルギー付与)である。
- (5)²²³Ra の半減期は約2 時間なので、周囲の人の被ばくに注意する必要はない。
正答 (1)(3)
正答は (1)と(3)。²²³Ra は α 壊変して ²¹⁹Rn になり、Ra は Ca と同じ第2族の元素なので骨の代謝の盛んな部位に集まります。
²²³Ra(原子番号88)が α 粒子(ヘリウムの原子核)を放出すると、原子番号が2、質量数が4減って ²¹⁹Rn(原子番号86)になります。Ca と似た性質のため、骨転移巣のような骨の代謝が盛んな所に取り込まれます。
【ほかの選択肢】
(2) α 線は飛ぶ距離がとても短く(細胞数個分)、体内のごく近くで吸収されるので、体外にはほとんど出ない 誤り
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(4) α 線は線エネルギー付与(LET)が高い放射線で、DNA の二本鎖切断を起こしやすい 誤り
(5) ²²³Ra の半減期は約11.4日。排泄物を介した周囲の汚染などに注意が必要 誤り
出典:第106回 薬剤師国家試験 問198(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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