46 歳女性。職場の検診で乳がんを疑われ、精密検査を受けるため大学病院を受診した。病変部の組織診(針生検)を行い、エスト…

薬学実践問題(実務) 第239問

46 歳女性。職場の検診で乳がんを疑われ、精密検査を受けるため大学病院を受診した。病変部の組織診(針生検)を行い、エストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PgR)及びHER2 (ヒト上皮増殖因子受容体2 型)のタンパク質発現を病理学的検査により調べた。また、リンパ節や全身への転移の有無をCT 検査にて確認し、StageⅡB の乳がんと確定診断された。その結果に基づき、術前化学療法としてEC 療法※、次にパクリタキセル療法を実施した。その後、乳房温存術を施行、内分泌療法は行わず経過観察としていたが、翌年再発が判明したため、遺伝学的検査(BRCA 遺伝子変異)をし、その結果、オラパリブを投与することとなった。※ EC 療法:エピルビシン+ シクロホスファミド併用(処方)オラパリブ錠150 mg 1 回2 錠(1 日4 錠)1 日2 回 朝夕食後 7 日分この患者の病理学的検査結果及び遺伝学的検査結果の組合せとして、正しいのはどれか。1つ選べ。

薬剤師 2021年(令和3年) 第239問の選択肢の図
正答 (3)
正答は (3)。内分泌療法をせず、オラパリブを使ったことから、ER・PgR 陰性、HER2 陰性、BRCA 遺伝子変異陽性と読めます。 ER・PgR が陽性ならホルモン療法の対象になりますが、この患者は内分泌療法を行っていないので陰性と考えます。HER2 陽性ならトラスツズマブなどの抗 HER2 薬を使いますが、術前は EC 療法とパクリタキセルだけで、HER2 は陰性です。オラパリブの乳がんでの効能は「がん化学療法歴のある BRCA 遺伝子変異陽性かつ HER2 陰性の手術不能又は再発乳癌」で、BRCA 遺伝子変異は陽性です。ER・PgR・HER2 がすべて陰性の乳がんをトリプルネガティブ乳がんといいます。
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【ほかの選択肢】 (1)(2)(4) ER・PgR か HER2 を陽性とする組合せで、治療の経過と合わない 誤り (5) BRCA 遺伝子変異が陰性ではオラパリブの対象にならない 誤り

出典:第106回 薬剤師国家試験 問239(厚生労働省 公表)出典元ページ

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