近隣で喫茶店を営む高齢男性から、体調変化に関してかかりつけ薬剤師に相談があった。以前から神経因性疼痛があり、一般用医薬品…
薬学実践問題(薬剤) 第285問
近隣で喫茶店を営む高齢男性から、体調変化に関してかかりつけ薬剤師に相談があった。以前から神経因性疼痛があり、一般用医薬品の芍薬甘草湯を服用しているが、「最近、足がむずむずして気持ち悪いことが多く、夜も寝られないことがある。」とのことだった。近医を紹介し、お薬手帳を持参の上で受診するように提案した。その後、紹介した医師より、ドパミンアゴニスト使用不可のレストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)と診断され、以下の処方を考えている旨の連絡がこのかかりつけ薬剤師にあった。ガバペンチン エナカルビル錠(注)300 mg 1 回2 錠(1 日2 錠)1 日1 回 夕食後 14 日分(注)徐放錠である。ガバペンチン エナカルビル及びその製剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)ガバペンチン エナカルビルは、ガバペンチンの経口吸収のばらつきや飽和を改善するプロドラッグである。
- (2)ガバペンチン エナカルビルは、カルボキシルエステラーゼによる代謝を受けて活性代謝物ガバペンチンに変換される。
- (3)ガバペンチン エナカルビルは、ガバペンチンと同じCa²⁺ チャネルを介して消化管から吸収される。
- (4)本錠剤には、崩壊剤としてグリセリン脂肪酸エステルが含まれる。
- (5)本錠剤は、腸溶性を示す。
正答 (1)(2)
正答は (1)と(2)。ガバペンチン エナカルビルは吸収の飽和を避けるプロドラッグで、カルボキシルエステラーゼでガバペンチンになります。
ガバペンチンは、量が増えると飽和しやすいアミノ酸の輸送体で吸収されるため、吸収にばらつきが出ます。エナカルビルは、別の輸送体(モノカルボン酸トランスポーター MCT1 など)で消化管から吸収されるように変えたプロドラッグで、吸収後にカルボキシルエステラーゼで加水分解されてガバペンチンになります。
【ほかの選択肢】
(3) Ca²⁺ チャネル(α₂δ サブユニット)は作用の標的で、吸収の経路ではない。ガバペンチンとは別の輸送体で吸収される 誤り
(4) グリセリン脂肪酸エステルは崩壊剤として使う添加物ではない 誤り
(5) 腸溶性ではなく、徐放性の錠剤 誤り
出典:第107回 薬剤師国家試験 問285(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
「薬学実践問題(薬剤)」のほかの問題
- 2025年(令和7年) 第274問65 歳男性。高血圧症及び気管支ぜん息に対して処方1 及び処方2 の薬剤を使用していた。
- 2026年(令和8年) 第270問80 歳男性。2 日前、39.2 ℃ の発熱、悪寒、呼吸苦が認められたため、家族に連れら
- 2021年(令和3年) 第266問70 歳男性。体重50 kg。皮膚科を受診して帯状疱疹の診断を受け、処方1の記載された処
- 2021年(令和3年) 第282問66 歳男性。排尿困難となり病院を受診したところ、ホルモン感受性の前立腺癌と診断された。
- 2023年(令和5年) 第278問56 歳男性。身長175 cm、体重52 kg。肝細胞がんに対し、腹腔鏡下肝切除術を施行
- 2024年(令和6年) 第274問34 歳既婚女性。高血圧症、逆流性食道炎治療中。かかりつけ薬局の薬剤師がいつもの薬をお渡
スポンサーリンク

