エタノール中、ナトリウムエトキシドによる(S)︲2︲ブロモペンタンのE2 反応では、3 つのアルケンA~Cが生成する。以…
薬学理論問題(化学) 第102問
エタノール中、ナトリウムエトキシドによる(S)︲2︲ブロモペンタンのE2 反応では、3 つのアルケンA~Cが生成する。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。なお、Newman 投影式Ⅰ~Ⅲは(S)︲2︲ブロモペンタンの配座異性体を表している。
- (1)カルボカチオン中間体を経由する反応である。
- (2)AとBをあわせた収率は、Cの収率より大きい。
- (3)臭素原子を塩素原子に置換した出発物質を用いると、脱離反応が遅くなる。
- (4)ナトリウムエトキシドの濃度を変えても、反応速度は変化しない。
- (5)配座異性体Ⅰ~Ⅲのうち、ⅢからAが生成する。
正答 (2)(3)
正答は (2)と(3)。E2 ではザイツェフ則で置換基の多い2-ペンテン(A・B)が主になり、塩素は臭素より脱離しにくいので反応が遅くなります。
(2) A は trans-2-ペンテン、B は cis-2-ペンテン、C は1-ペンテンです。エトキシドのような小さい塩基では、より安定な(置換基の多い)アルケンが多く生じます。
(3) E2 の律速段階で炭素とハロゲンの結合が切れるので、脱離しにくい塩素では反応が遅くなります。
【ほかの選択肢】
(1) E2 は塩基による H の引き抜きと Br の脱離が同時に起こる一段階の反応で、カルボカチオンは経由しない(経由するのは E1) 誤り
解説の続きをみる続きを閉じる
(4) E2 の速度は[基質]×[塩基]に比例する二次反応なので、エトキシドの濃度を変えると速度も変わる 誤り
(5) Ⅲでは Br とアンチペリプラナーの H を除くと、CH₃ とエチル基が同じ側に残り、cis 体の B が生じる。A(trans 体)が生じるのはⅠ 誤り
【ポイント】
E2 では脱離する H と Br が同一平面上で反対側(アンチペリプラナー)に並ぶ配座から反応します。
出典:第109回 薬剤師国家試験 問102(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
「薬学理論問題(化学)」のほかの問題
- 2021年(令和3年) 第102問酸性の強さを比較したもののうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 2021年(令和3年) 第125問ビタミンK は正常な生理機能の維持に不可欠であり、通常は必要量を食品から摂取している。
- 2022年(令和4年) 第108問日本薬局方収載センナに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 2023年(令和5年) 第106問35 歳男性。冠動脈疾患の既往がある。近医にて原発性の甲状腺機能低下症と診断され、処方1
- 2025年(令和7年) 第104問下図は、DNA の二重らせん構造の一部で、2 本のポリヌクレオチド鎖間で形成される相補的
- 2026年(令和8年) 第102問求核アシル置換反応の反応性が最も低いのはどれか。1つ選べ。
スポンサーリンク





