6 歳男児。てんかん小発作の治療のため、以前からバルプロ酸Na シロップ5 %を服用している。進学に伴い、薬局薬剤師に服…
薬学実践問題(薬剤) 第281問
6 歳男児。てんかん小発作の治療のため、以前からバルプロ酸Na シロップ5 %を服用している。進学に伴い、薬局薬剤師に服用回数を減らすことができないかとの相談があった。この男児は、2 ケ月前に上気道炎にて受診時に、錠剤が処方されたが服用できなかったため、散剤に変更となったと薬歴に記載されていた。そこで、セレニカR 顆粒40%(注)の処方への変更を主治医に提案することになった。(注) セレニカR 顆粒40%:1 g 中バルプロ酸ナトリウムを400 mg 含有する徐放性顆粒(処方)バルプロ酸Na シロップ5 % 1 回4 mL(1 日12 mL)1 日3 回 朝昼夕食後 30 日分提案された製剤は、以下の添加剤を含み、図のような構造をしている。この製剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。添加剤: ステアリン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシビニルポリマー、エチルセルロース
- (1)水不溶性フィルムとしてヒドロキシプロピルセルロースが用いられている。
- (2)消化液によって膨潤するゲル基剤としてエチルセルロースが用いられている。
- (3)製剤内部の薬物が飽和濃度で、シンク条件が保たれる間は、薬物が一定速度で放出される。
- (4)製剤からの累積薬物放出量の時間推移は、Higuchi 式に従う。
- (5)薬物を放出した後の残渣が便中に排出される。
正答 (3)(5)
正答は (3)と(5)。水不溶性の膜で囲んだリザーバー型の製剤で、内部が飽和濃度の間は一定速度で放出され、放出後の残渣は便に出ます。
図の製剤は、薬物を含む内核の外側をゲル基剤と水不溶性のフィルムで包んだ構造です。添加剤のうち、水に溶けない膜を作るのはエチルセルロース、水を吸ってゲルになるのはカルボキシビニルポリマーなどです。消化液が膜を通って内部に入り、内部が飽和溶液に保たれている間は、膜の内外の濃度差が一定となるため、0次(一定速度)で薬物が放出されます。膜は溶けないため、薬物を出し終えた抜け殻が便中に出ることがあります。
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【ほかの選択肢】
(1) 水不溶性のフィルムはエチルセルロース。ヒドロキシプロピルセルロースは水溶性の高分子 誤り
(2) エチルセルロースは水に溶けず膨潤もしない。ゲル基剤はカルボキシビニルポリマーなど 誤り
(4) Higuchi 式(放出量が時間の平方根に比例)は、薬物を基剤全体に分散させたマトリックス型に当てはまる式 誤り
出典:第109回 薬剤師国家試験 問281(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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