16 歳女性。夜間の睡眠を十分にとっていたにもかかわらず、高校での授業中に耐え難い眠気が繰り返し生じ、居眠りすることが多…
薬学実践問題(薬理) 第249問
16 歳女性。夜間の睡眠を十分にとっていたにもかかわらず、高校での授業中に耐え難い眠気が繰り返し生じ、居眠りすることが多くなった。そのため睡眠クリニックを受診し、指導された通りに生活習慣の改善を実施したが、2 週間経っても居眠りが消失しなかった。終夜睡眠ポリグラフ検査や反復睡眠潜時検査の結果からナルコレプシーと診断され、生活習慣の改善を継続するとともに、以下の処方が開始となった。(処方1 )モダフィニル錠100 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 14 日分服薬コンプライアンスは良好であったが、約1 ケ月服用しても授業中の居眠り等の症状は改善しなかったため、モダフィニルが徐々に増量され、3 ケ月後には300 mg/日となった。モダフィニルの増量中に、「眠りにつくときに怖い夢ばかりみる」との訴えがあったため、処方2 が追加された。その後も居眠り等の症状が十分に改善されなかったため、モダフィニル錠は、処方3 に変更された。(処方2 )クロミプラミン塩酸塩錠10 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 就寝前 14 日分(処方3 )メチルフェニデート塩酸塩錠10 mg 1 回1 錠(1 日2 錠)1 日2 回 朝昼食後 14 日分処方2 及び処方3 のいずれかの薬物の作用機序として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)γ︲アミノ酪酸(GABA)及びヒスタミンの遊離を促進する。
- (2)アデノシンA₁ 及びA₂A 受容体を遮断する。
- (3)非特異的にホスホジエステラーゼを阻害する。
- (4)ドパミン及びノルアドレナリンの再取り込みを阻害する。
- (5)セロトニン及びノルアドレナリンの再取り込みを阻害する。
正答 (4)(5)
正答は (4)と(5)。メチルフェニデートはドパミンとノルアドレナリンの、クロミプラミンはセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害します。
処方3のメチルフェニデートは、ドパミン・ノルアドレナリンのトランスポーターを阻害して中枢を興奮させ、日中の眠気を改善します。処方2のクロミプラミンは三環系抗うつ薬で、セロトニン・ノルアドレナリンの再取り込みを阻害してレム睡眠を抑えるため、ナルコレプシーの入眠時幻覚(怖い夢)や情動脱力発作に使われます。
【ほかの選択肢】
(1) GABA とヒスタミンの遊離を促す作用は、処方2・3の薬にない(モダフィニルはヒスタミンの遊離を増やし、GABA の遊離を減らすとされる) 誤り
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(2) アデノシン A₁・A₂A 受容体の遮断はカフェインなどキサンチン誘導体の作用 誤り
(3) 非特異的なホスホジエステラーゼの阻害はテオフィリン・カフェインの作用 誤り
出典:第110回 薬剤師国家試験 問249(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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