65 歳男性。身長165 cm、体重60 kg。腹痛及び背部痛を訴え、近医を受診した。血中膵酵素及び腫瘍マーカー(CA1…
薬学実践問題(実務) 第280問
65 歳男性。身長165 cm、体重60 kg。腹痛及び背部痛を訴え、近医を受診した。血中膵酵素及び腫瘍マーカー(CA19︲9、CEA)が高値であったため、超音波内視鏡検査を施行したところ、膵臓がんと診断された。治癒切除が不能と判断され、胆道ドレナージが施行された。その後、化学療法としてGnP 療法(ゲムシタビン・nab︲パクリタキセル併用療法)で治療を行うことになった。(注:パクリタキセル注射剤(アルブミン懸濁型))処方1 の薬剤による治療に関して、薬剤師が医療スタッフに伝える注意事項として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- (1)投与前に好中球数及び血小板数が減少していないかを確認する。
- (2)ヒト由来成分に対する過敏症予防のための前投与が実施されたかを確認する。
- (3)投与時に血管痛が出た場合は、次回から懸濁に用いる液をブドウ糖液に変更する。
- (4)インラインフィルターを使用して投与することを確認する。
- (5)感染症伝播のリスクについての説明を患者に行ったかを確認する。
正答 (1)(5)
正答は (1)と(5)。nab-パクリタキセルは骨髄抑制が強く投与前に好中球・血小板を確認し、ヒト血清アルブミンを含むため感染症伝播のリスクを説明します。
アブラキサンは、パクリタキセルをヒト血清アルブミンと結合させたナノ粒子の製剤です。好中球減少などの骨髄抑制が用量規制因子で、投与日ごとに好中球数・血小板数を確認します。ヒト血液由来の成分を含む特定生物由来製品のため、感染症伝播のリスクを患者に説明します。
【ほかの選択肢】
(2) 溶剤(ポリオキシエチレンヒマシ油・エタノール)を含まないため、過敏症予防の前投与は必須ではない 誤り
(3) 懸濁には生理食塩液を使う。ブドウ糖液に変える薬ではない 誤り
(4) インラインフィルターはナノ粒子を捕らえてしまうため使わない 誤り
出典:第110回 薬剤師国家試験 問280(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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