資本資産評価モデル(CAPM)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、β(ベータ)値は、すべて1より大き…
学科 基礎編 (21)
資本資産評価モデル(CAPM)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、β(ベータ)値は、すべて1より大きいものとする。
- (1)β値と安全資産利子率がともに一定である場合、市場全体の期待収益率が2倍になると、資本資産評価モデル(CAPM)によるポートフォリオの期待収益率は2倍になる。
- (2)資本資産評価モデル(CAPM)におけるβ値は、市場全体の動向と資産の動向との相関関係を示し、システマティック・リスクを表す指標である。
- (3)資本資産評価モデル(CAPM)により算出されるポートフォリオの期待収益率を上回った超過収益率を測ることによりリスク調整後収益率を測定する手法を、ジェンセンのアルファ(ジェンセンの測度)という。
- (4)資本資産評価モデル(CAPM)によれば、同じ市場を対象とする2つのポートフォリオを比較した場合、β値が大きいポートフォリオのほうが、市場全体の変動の影響をより大きく受けるため、価格変動は大きくなる。
正答 (1)
正答は (1)。これが不適切です。
CAPMによる期待収益率は、次の式で求めます。
期待収益率=安全資産利子率+β×(市場全体の期待収益率-安全資産利子率)
βと安全資産利子率が一定で、市場全体の期待収益率が2倍になっても、式に安全資産利子率が入っているため、期待収益率はちょうど2倍にはなりません(安全資産利子率が0の場合を除く)。
例 安全資産利子率1%、β1.5
市場の期待収益率5%のとき 1%+1.5×(5%-1%)=7%
市場の期待収益率10%のとき 1%+1.5×(10%-1%)=14.5%(2倍の14%にならない)
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【ほかの選択肢】
(2) βは、市場全体の動きに対して、その資産がどれだけ連動して動くかを表す値で、分散投資では消せないシステマティック・リスク(市場リスク)の大きさを表す指標です。 正しい
(3) ジェンセンのアルファは、実際のポートフォリオの収益率が、CAPMで求めた期待収益率をどれだけ上回ったか(超過収益率)を測るリスク調整後の評価指標です。プラスなら、リスクに見合う以上の成果をあげたと評価できます。 正しい
(4) βが大きいポートフォリオほど市場全体の変動の影響を大きく受け、価格の変動も大きくなります。βが1より大きければ、市場より大きく動きます。 正しい
【リスク調整後収益率の指標】
シャープ・レシオ (収益率-安全資産利子率)÷標準偏差
トレイナー・レシオ (収益率-安全資産利子率)÷β
ジェンセンのアルファ 収益率-CAPMの期待収益率
出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級学科試験 2023年9月 (21)出典元ページ
最終更新日
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