内閣の権限に関する次の記述のうち、憲法の規定に照らし、妥当なものはどれか。…
憲法 問題6
内閣の権限に関する次の記述のうち、憲法の規定に照らし、妥当なものはどれか。
- (1)内閣は、事前に、時宜によっては事後に、国会の承認を経て条約を締結するが、やむを得ない事情があれば、事前または事後の国会の承認なく条約を締結できる。
- (2)内閣は、国会が閉会中で法律の制定が困難な場合には、事後に国会の承認を得ることを条件に、法律にかわる政令を制定することができる。
- (3)参議院の緊急集会は、衆議院の解散により国会が閉会している期間に、参議院の総議員の4分の1以上の要求があった場合、内閣によりその召集が決定される。
- (4)内閣総理大臣が欠けたとき、内閣は総辞職をしなければならないが、この場合の内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行う。
- (5)新年度開始までに予算が成立せず、しかも暫定予算も成立しない場合、内閣は、新年度予算成立までの間、自らの判断で予備費を設け予算を執行することができる。
正答 (4)
正答は (4)。これが妥当です。
内閣総理大臣が欠けたときは、内閣は総辞職をしなければなりません(憲法70条)。総辞職した内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行います(憲法71条)。行政の空白を避けるための規定です。
【ほかの選択肢】
(1) 妥当でない
内閣は条約を締結しますが、事前に、時宜によっては事後に、国会の承認を経ることを必要とします(憲法73条3号)。国会の承認を経ないで条約を締結できるという例外はありません。
(2) 妥当でない
内閣が制定できる政令は、憲法及び法律の規定を実施するための政令(執行命令)と、法律の委任に基づく政令(委任命令)です(憲法73条6号)。法律に代わる政令(独立命令・緊急命令)を制定することはできません。
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(3) 妥当でない
参議院の緊急集会は、衆議院が解散されている間に、国に緊急の必要があるとき、内閣が求めるものです(憲法54条2項ただし書)。参議院の総議員の4分の1以上の要求というのは、臨時会の召集の要件(憲法53条)です。
(5) 妥当でない
予備費は、予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基づいて設けられ、内閣の責任で支出することができます(憲法87条1項)。内閣が自らの判断で予備費を設けることはできません。
出典:令和4年度 行政書士試験 問題6(一般財団法人行政書士試験研究センター公表)出典元ページ
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