行政手続法(以下、本問において「法」という。)が定める不利益処分の手続に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。…
行政法 問題12
行政手続法(以下、本問において「法」という。)が定める不利益処分の手続に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
- (1)申請拒否処分は、申請により求められた許認可等を拒否するものとして、法の定義上、不利益処分に該当するので、それを行うにあたっては、申請者に対して意見陳述の機会を与えなければならない。
- (2)行政庁は、不利益処分がされないことにより権利を害されるおそれがある第三者がいると認めるときは、必要に応じ、その意見を聴く機会を設けるよう努めなければならない。
- (3)弁明の機会の付与は、処分を行うため意見陳述を要する場合で、聴聞によるべきものとして法が列挙している場合のいずれにも該当しないときに行われ、弁明は、行政庁が口頭ですることを認めたときを除き、弁明書の提出により行われる。
- (4)法が定める「聴聞」の節の規定に基づく処分またはその不作為に不服がある場合は、それについて行政不服審査法に基づく審査請求をすることができる。
- (5)聴聞は、行政庁が指名する職員その他政令で定める者が主宰するが、聴聞を主宰することができない者について、法はその定めを政令に委任している。
正答 (3)
正答は (3)。これが妥当です。
不利益処分をしようとする場合、許認可等の取消しなど行政手続法13条1項1号に列挙された場合には聴聞を、それ以外の場合には弁明の機会の付与を行います(13条1項2号)。弁明は、行政庁が口頭ですることを認めたときを除き、弁明を記載した書面(弁明書)を提出してします(29条1項)。
【ほかの選択肢】
(1) 妥当でない
申請により求められた許認可等を拒否する処分は、不利益処分の定義から除かれています(2条4号ロ)。申請拒否処分には理由の提示(8条)は必要ですが、聴聞や弁明の機会の付与は必要ありません。
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(2) 妥当でない
行政手続法には、不利益処分がされないことにより権利を害されるおそれがある第三者の意見を聴く機会を設けるよう努めるという規定はありません。第三者の意見聴取の努力義務は、申請に対する処分について10条に定められています。
(4) 妥当でない
聴聞の節(第3章第2節)の規定に基づく処分又はその不作為については、審査請求をすることができません(27条)。聴聞の手続の中での主宰者の処分などを個別に争わせると、手続が遅れるためです。
(5) 妥当でない
聴聞は、行政庁が指名する職員その他政令で定める者が主宰します(19条1項)。主宰することができない者(当事者・参加人、その配偶者・親族など)は、行政手続法19条2項自体が列挙しており、政令に委任されてはいません。
出典:令和4年度 行政書士試験 問題12(一般財団法人行政書士試験研究センター公表)出典元ページ
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