法令の形式に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。…
憲法 問題7
法令の形式に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
- (1)皇室典範は、皇室会議が定める規則であるが、憲法の授権により、皇位の継承や摂政など、本来は法律で定めるべき事項を規定することができる。
- (2)衆参各議院の規則は、会議その他の手続及び内部の規律に関する事項を広く規定しており、本会議における議事や議決の定足数、議事を非公開にするための要件などの議事に関する重要事項も、専ら各議院の規則が定めている。
- (3)憲法は、内閣が定める政令についてのみ、法律の委任を条件に罰則を設けることを認めているので、各省大臣が定める省令については、法律の委任によって罰則を設けることはできない。
- (4)最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について規則を定める権限を有するが、下級裁判所に関する規則を定める権限を、下級裁判所に委任することができる。
- (5)会計検査院は、憲法上独立性が保障された機関であることから内部組織に関する自律権が認められており、その組織・権限は専ら会計検査院自身が定める規則によって規定される。
正答 (4)
正答は (4)。妥当なのはこれです。
憲法77条1項は、最高裁判所が訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について規則を定める権限を有すると定め、同条3項は、最高裁判所は下級裁判所に関する規則を定める権限を下級裁判所に委任することができるとしています。記述は条文どおりです。
【ほかの選択肢】
(1) 妥当でない
憲法2条は、皇位は世襲のものであって「国会の議決した皇室典範」の定めるところにより継承するとしています。現行の皇室典範は国会が制定する法律であり、皇室会議が定める規則ではありません。
解説の続きをみる続きを閉じる
(2) 妥当でない
各議院は会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定めることができます(58条2項)が、議事の重要事項は憲法自身が定めています。本会議の定足数は総議員の3分の1以上(56条1項)、議事は原則として出席議員の過半数で決すること(56条2項)、秘密会は出席議員の3分の2以上の多数で議決したとき開けること(57条1項)などです。「専ら各議院の規則が定めている」とする点が誤りです。
(3) 妥当でない
73条6号ただし書は政令について、法律の委任がある場合に罰則を設けられるとしていますが、省令についても、法律の委任があれば罰則を設けることができます(国家行政組織法12条3項参照)。憲法が政令にだけ認めているわけではありません。
(5) 妥当でない
憲法90条2項は、会計検査院の組織及び権限は「法律」で定めるとしています。これを受けて会計検査院法が制定されています。
出典:令和7年度 行政書士試験 問題7(一般財団法人行政書士試験研究センター公表)出典元ページ
この試験問題は、一般財団法人行政書士試験研究センターの許諾を得て掲載しています。無断での転載・複製を禁じます。解説は過去問NAVIが独自に作成したもので、同センターの見解ではありません。
最終更新日
「憲法」のほかの問題
- 2021年(令和3年度) 問題4捜査とプライバシーに関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なものはどれか。
- 2022年(令和4年度) 問題3表現の自由に関する次の判断基準が想定している事例として、妥当なものはどれか。
- 2022年(令和4年度) 問題6内閣の権限に関する次の記述のうち、憲法の規定に照らし、妥当なものはどれか。
- 2023年(令和5年度) 問題4国務請求権に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
- 2024年(令和6年度) 問題3人格権と夫婦同氏制に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例の趣旨に照らし、妥当でないもの
- 2024年(令和6年度) 問題6選挙制度の形成に関する国会の裁量についての次の記述のうち、最高裁判所の判例の趣旨に照らし
スポンサーリンク

