腎臓・泌尿器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
労働生理 第30問
腎臓・泌尿器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)ネフロン(腎単位)は、尿を生成する単位構造で、1個の腎小体とそれに続く1本の尿細管から成り、1個の腎臓中に約100万個ある。
- (2)腎臓の腎小体では、糸球体から血液中の蛋白質以外の血漿成分がボウマン嚢に濾し出され、原尿が生成される。
- (3)腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成される。
- (4)尿の約95%は水分で、約5%が固形物であるが、その成分が全身の健康状態をよく反映するので、尿を採取して尿素窒素の検査が広く行われている。
- (5)尿の生成・排出により、体内の水分の量やナトリウムなどの電解質の濃度を調節するとともに、生命活動によって生じた不要な物質を排出する。
正答 (4)
正答は (4)。これが誤りです。
尿素窒素の検査は、尿ではなく血液を採取して行います。尿を採取して行う検査ではありません。
尿素窒素は、体の中で使い終わった蛋白質が分解されてできる老廃物です。腎臓が元気なら、これを濾し出して尿に捨てるので、血液中の値は低く保たれます。腎臓の働きが落ちると捨てきれず、血液中にたまって値が高くなります。だから血液を測ります。
【尿素窒素(BUN)】
測るもの 血液
高くなる 腎臓の機能の低下が考えられる
低くなる 腎機能の低下を示すものではない
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「低くなる場合は腎機能の低下」と書かれていることもあります。向きが逆で、誤りです。
【ほかの選択肢】
(1) ネフロンは1個の腎小体と1本の尿細管から成り、
1個の腎臓に約100万個ある 正しい
(2) 糸球体から蛋白質以外の血漿成分がボウマン嚢に
濾し出され、原尿になる 正しい
(3) 尿細管で水分と必要な成分が再吸収される 正しい
(5) 水分量や電解質濃度を調節し、不要な物質を排出
正しい
【腎臓の二段構え】
糸球体 → ボウマン嚢 濾し出す
尿細管 → 毛細血管 再吸収する
濾し出すのが糸球体、取り戻すのが尿細管です。この向きさえ崩れなければ、この分野はほとんど解けます。
【濾し出されるもの・されないもの】
濾し出される 水、電解質、糖、アミノ酸、尿素など
濾し出されない 蛋白質、血球
分子が大きすぎて糸球体の網目を通れません。だから尿に蛋白や血液が出れば、腎臓のどこかが傷んでいるしるしになります。
【ネフロン】
腎小体(糸球体+ボウマン嚢) + 尿細管 = 1単位
1個の腎臓におよそ100万個
【尿の性質】
色 淡黄色
反応 弱酸性
量 1日1,000〜1,500ミリリットル
成分 約95%が水分、約5%が固形物
原尿は1日に150リットルほど作られますが、尿として出るのは1.5リットルほどです。99%が再吸収されている計算になります。
【尿と血液、どちらで測るか】
尿で測る 尿蛋白、尿糖
血液で測る 尿素窒素(BUN)、血清クレアチニン
名前に「尿」が付いていても、尿素窒素は血液の検査です。名前に引っ張られないようにします。
【検査で分かること】
尿蛋白 腎臓や尿路の異常
尿糖 血糖値が高い状態が続いていること
尿素窒素 腎臓の機能
出典:第二種衛生管理者 2024年上半期実施分(2024年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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