60 歳の男性。頭痛を主訴に来院した。以前から緊張型頭痛で定期的に鎮痛薬を頓服していた。4 日前に頭痛と悪心が突然出現し…

D問題 第16問

60 歳の男性。頭痛を主訴に来院した。以前から緊張型頭痛で定期的に鎮痛薬を頓服していた。4 日前に頭痛と悪心が突然出現した。痛みは頭全体で後頭部から頸部にかけて強い。鎮痛薬を数回内服したが改善しないため受診した。健診で高血圧の指摘を受けていたがそのままにしていた。喫煙歴は10 本程度/日を40 年間、飲酒は焼酎1 合程度/日。意識は清明。身長165 cm、体重70 kg。体温36.8 ℃。脈拍84 分、整。血圧184/96 mmHg。呼吸数16/分。SpO₂ 97 %(room air)。頭部単純CT の水平断像(別冊No. 1)を別に示す。静脈路確保後に静注すべき薬剤で適切なのはどれか。

医師 2024年(令和6年) 第16問の図(1/2)医師 2024年(令和6年) 第16問の図(2/2)
正答 (4)
正答は (4)。カルシウム拮抗薬です。 突然の頭痛と悪心、頭全体から後頭部・頸部の痛み、高血圧で、くも膜下出血を考えます。頭部CTでは、左のSylvius裂に沿って淡い高吸収域があり、脳底部の脳槽にも高吸収がうかがえます。発症から4日たっているので、出血は薄れて見えにくくなっています。 くも膜下出血の初期治療で最も大事なのは、再出血を防ぐことです。再出血は発症早期に多く、起これば予後が大きく悪化します。そのため、鎮痛・鎮静を十分に行い、血圧184/96 mmHgをニカルジピンなどのカルシウム拮抗薬の静注で下げます。その後、脳血管撮影やCTAで動脈瘤を探し、クリッピングやコイル塞栓術を行います。
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【ほかの選択肢】 (1) ヘパリン 誤り 出血を助長するので禁忌です (2) アトロピン 誤り 徐脈の治療薬で、この患者には不要です (3) プレドニゾロン 誤り くも膜下出血の治療に使いません (5) グルコン酸カルシウム 誤り 高カリウム血症や低カルシウム血症に使います 【CTで見えにくいとき】 発症から日数がたつとCTでの検出率は下がります。 疑いが強いのにCTで出血がはっきりしなければ、MRI(FLAIR像)や腰椎穿刺(キサントクロミー)で確かめます。

出典:2024年(令和6年) 医師国家試験 問16(厚生労働省 公表)出典元ページ

最終更新日

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