日齢21 の男児。嘔吐を主訴に両親に連れられて来院した。10 日前から哺乳後の嘔吐が時々あり、2 日前から哺乳のたびに噴…

D問題 第35問

日齢21 の男児。嘔吐を主訴に両親に連れられて来院した。10 日前から哺乳後の嘔吐が時々あり、2 日前から哺乳のたびに噴水状嘔吐をした。活気は不良である。体重3,550 g(日齢9 では3,450 g)。体温36.7 ℃。心拍数128/分、整。血圧90/52 mmHg。呼吸数28/分。皮膚のツルゴールは低下している。大泉門はやや陥凹。胸部に異常を認めない。上腹部に径2 cm の腫瘤を触知する。四肢末梢に軽度冷感を認める。血液生化学所見:総蛋白6.8 g/dL、アルブミン4.0 g/dL、AST 20 U/L、ALT 10 U/L、尿素窒素12 mg/dL、クレアチニン0.2 mg/dL、血糖80 mg/dL、Na 135 mEq/L、K 4.0 mEq/L、Cl 90 mEq/L。静脈血ガス分析(room air):pH7.53、PCO₂45 Torr、HCO₃⁻ 30 mEq/L。適切な初期輸液の組成はどれか。

医師 2024年(令和6年) 第35問の図
正答 (3)
正答は (3)。c です。 日齢21の男児で、哺乳のたびの噴水状嘔吐、上腹部のオリーブ様腫瘤から、肥厚性幽門狭窄症と診断できます。胃液(塩酸)を吐き続けたため、Cl 90 mEq/Lと低下し、pH 7.53、HCO₃⁻ 30 mEq/Lの低クロール性代謝性アルカローシスです。ツルゴール低下、大泉門の陥凹、末梢冷感から脱水もあります。 初期輸液の考え方は次のとおりです。 Clを十分に含む      低クロールを補い、アルカローシスを直す 乳酸(アルカリ化剤)を含まない 乳酸は代謝されてHCO₃⁻になり、
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                アルカローシスを悪化させる カリウムを含まない    排尿を確かめるまではKを入れない この3つを満たすのは c(Na 75、Cl 75 mEq/L、乳酸なし、K なし)です。 【ほかの組成】 (1) a 乳酸を含む 誤り (2) b 乳酸を含む 誤り (4) d 乳酸とカリウムを含む  誤り(維持輸液の組成) (5) e 電解質を含まない    誤り(Clを補えない) 【その後】 脱水と電解質を直してから、粘膜外幽門筋切開術(Ramstedt手術)を行います。 排尿が確かめられたらカリウムを補います。

出典:2024年(令和6年) 医師国家試験 問35(厚生労働省 公表)出典元ページ

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