82 歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。2 週間前から全身倦怠感が持続し2 日前に家族から顔色不良を指摘されため受診…

C問題 第58問

82 歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。2 週間前から全身倦怠感が持続し2 日前に家族から顔色不良を指摘されため受診した。意識は清明。体温36.6 ℃。脈拍98/分、整。血圧138/80 mmHg。血液所見:赤血球174 万、Hb 5.4 g/dL、Ht 16 %、網赤血球1 %、白血球1,800(分葉核好中球20 %、好酸球1 %、単球2 %、リンパ球77 %)、血小板8.2 万。貧血に対して濃厚赤血球輸血を行ったが、輸血開始から2 時間経過したところで呼吸困難を訴えた。意識は清明。体温37.0 ℃。脈拍132/分、整。血圧98/62 mmHg。呼吸数18/分。SpO₂ 90 %(room air)。再度行なった血液型検査では不適合を認めず、不規則抗体は陰性で交差適合試験〈クロスマッチ〉で異常を認めなかった。原因で考えられるのはどれか。2 つ選べ。

正答 (1)(4)
正答は (1)と(4)。 輸血を始めて2時間後に、呼吸困難、頻脈、血圧の低下、SpO2の低下が起こっています。血液型の不適合はなく、不規則抗体も陰性で交差適合試験も正常なので、溶血性の副作用(不適合輸血)は否定的です。このような急性の呼吸困難と低酸素血症を起こす輸血の副作用として、次の2つを考えます。 アナフィラキシー(1)  輸血製剤の血漿蛋白に対する重いアレルギー  反応。気道の浮腫・気管支の収縮で呼吸困難、血圧低下を起こす 輸血関連急性肺障害(TRALI)(4)  輸血中から輸血後6時間以内に
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 起こる非心原性の肺水腫。製剤中の抗白血球抗体などが関わる どちらを疑っても、まず輸血を止め、酸素投与と循環の管理を行います。 【ほかの選択肢】 (2) 間質性肺炎  数時間で急に起こる輸血の副作用ではない 違う (3) ヘモクロマトーシス  輸血を長く繰り返して鉄がたまる慢性の合併症(輸血後鉄過剰症)           違う (5) 輸血後GVHD  輸血の1〜2週間後に発熱・紅斑・汎血球減少で起こる。放射線を照射した血液製剤で予防する      違う 【輸血関連循環過負荷(TACO)】 輸血の量や速さが心臓の能力を超えて起こる心原性の肺水腫で、TRALIとの区別が大切です。高齢者や心不全の人で起こりやすくなります。

出典:2025年(令和7年) 医師国家試験 問58(厚生労働省 公表)出典元ページ

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