83 歳の男性。陰囊の皮疹を主訴に来院した。9 か月前から左陰囊に痛みや痒みを伴わない皮疹が出現し、自宅近くの医療機関で…
D問題 第18問
83 歳の男性。陰囊の皮疹を主訴に来院した。9 か月前から左陰囊に痛みや痒みを伴わない皮疹が出現し、自宅近くの医療機関で外用薬による治療をしていたが、次第に拡大してきたため紹介受診した。陰部の写真(別冊No. 6A)と生検組織のH-E 染色標本(別冊No. 6B)とを別に示す。診断はどれか。
- (1)Bowen 病
- (2)悪性黒色腫
- (3)基底細胞癌
- (4)脂漏性角化症
- (5)乳房外Paget 病
正答 (5)
正答は (5)。乳房外Paget病です。
【図の見どころ】
写真(6A):左の陰囊から鼠径部にかけて、境界のはっきりした
淡い紅色の局面が広がり、中央にびらんと赤い湿った部分、縁には白い鱗屑がみられます。湿疹や白癬に似ています。
組織(6B):表皮の中に、細胞質の明るい大きな細胞(Paget細胞)が
一つずつ、または小さな塊になって散らばっています。
乳房外Paget病は、アポクリン汗腺の多い外陰部・陰囊・肛門周囲・腋窩に、高齢者に起こる表皮内のがんです。湿疹やカンジダ症と思われて外用薬で治療され、治らずに広がって見つかる、という経過が典型です。外用薬で治らない陰部の紅斑は生検することが大切です。治療は、境界から余裕をもった切除です。
解説の続きをみる続きを閉じる
【ほかの選択肢】
(1) Bowen病 誤り
表皮内の有棘細胞癌で、表皮全層に異型な角化細胞が並びます
(2) 悪性黒色腫 誤り
黒色の色素斑や結節で、メラニンを持つ異型なメラノサイトが増えます
(3) 基底細胞癌 誤り
顔面に多い黒っぽい結節で、基底細胞に似た細胞が柵状に並ぶ塊をつくります
(4) 脂漏性角化症 誤り
中高年の体幹や顔の褐色〜黒色の、少し盛り上がった良性のいぼです
出典:2025年(令和7年) 医師国家試験 問18(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
「D問題」のほかの問題
- 2024年(令和6年) 第67問47 歳の男性。検診で両眼底に視神経乳頭陥凹拡大を指摘されたため来院した。自覚症状はない
- 2024年(令和6年) 第5問成人の鼠径ヘルニアで正しいのはどれか。
- 2024年(令和6年) 第17問83 歳の女性。食事中のつかえ感を主訴に来院した。2 年前に胸やけがあり、上部消化管内視
- 2024年(令和6年) 第29問32 歳の経産婦(2 妊1 産)。妊娠35 週1 日、性器出血を主訴に救急車で搬入された
- 2024年(令和6年) 第41問49 歳の男性。発熱と異常行動のため救急車で搬入された。1 週間前に咽頭痛と微熱があり、
- 2024年(令和6年) 第53問55 歳の男性。労作時の息切れを主訴に来院した。6 か月前に霧視を訴えぶどう膜炎の診断で
スポンサーリンク


