26 歳の男性。右膝関節の可動域制限を主訴に来院した。3 か月前にハンドボールの練習中に右膝を捻って痛みを感じたが、医療…
D問題 第41問
26 歳の男性。右膝関節の可動域制限を主訴に来院した。3 か月前にハンドボールの練習中に右膝を捻って痛みを感じたが、医療機関の受診はしなかった。約1 週間で疼痛はなくなった。2 か月前から身体の向きを変える時や、しゃがんだ状態から立ち上がる時などに右膝がガクッとして曲がったまま伸ばせないことが頻発するようになった。身長168 cm、体重62 kg。入室時の歩容は右膝軽度屈曲位で、跛行を認める。右膝関節に腫脹を認める。発赤と熱感はない。右膝関節外側に圧痛を認める。右膝関節可動域:伸展-30 °、屈曲130 °(健側は伸展0 °、屈曲140 °)。前方引き出しテスト陽性。右膝MRI の脂肪抑制T2* 強調冠状断像(別冊No. 16A)と脂肪抑制プロトン密度強調矢状断像(別冊No. 16B)とを別に示す。適切な治療はどれか。
- (1)ギプス固定
- (2)NSAID 内服
- (3)関節鏡下手術
- (4)理学療法士による伸展訓練
- (5)ヒアルロン酸ナトリウム製剤の関節内投与
正答 (3)
正答は (3)。関節鏡下手術です。
【図の見どころ】
冠状断像(16A):大腿骨の内側顆と外側顆の間(顆間窩)に、
本来そこにない塊があります。ずれ込んだ半月板の断片
(バケツ柄状断裂)や、断裂した前十字靱帯の断端が挟まったものが考えられます。
矢状断像(16B):関節液の貯留がみられます。
ひねった後から、膝がガクッとして伸ばせなくなる(ロッキング)を繰り返し、伸展が−30°に制限されています。半月板がバケツの柄のように縦に裂けて顆間窩へはまり込んだバケツ柄状断裂や、断裂した前十字靱帯の断端が顆間窩に挟まったものが考えられます。はまり込んだ組織が関節の動きを機械的に止めているので、保存療法では治りません。関節鏡で、半月板なら元に戻して縫合し、縫合できなければ部分切除します。靱帯の断端なら切除します。前方引き出しテストが陽性で前十字靱帯の損傷があり、再建術もあわせて考えます。
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【ほかの選択肢】
(1) ギプス固定 誤り
(2) NSAID内服 誤り
(5) ヒアルロン酸ナトリウム製剤の関節内投与 誤り
痛みや炎症を和らげても、はまり込んだ断片は戻りません
(4) 理学療法士による伸展訓練 誤り
ロッキングした膝を無理に伸ばすと、半月板や軟骨をさらに傷めます
出典:2025年(令和7年) 医師国家試験 問41(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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