法人でない管理組合の規約の保管及び閲覧に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定並びに判例によれば、正しいものはい…
管理組合の運営 第5問
法人でない管理組合の規約の保管及び閲覧に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定並びに判例によれば、正しいものはいくつあるか。ア 規約は、管理者がいる場合には管理者が、管理者がいない場合には、現に建物を使用している区分所有者又はその代理人の中から、規約又は集会の決議によって保管する者を定めて保管しなければならない。イ 規約を保管する者は、建物内の見やすい場所に保管場所を掲示し、利害関係人の閲覧請求に対して、正当な理由なしに、規約の閲覧を拒んではならない。ウ 区分所有権を第三者に譲渡して移転登記も済ませた者は、利害関係を有する閲覧請求権者には該当しない。エ 規約を電磁的記録で作成・保管している場合は、当該電磁的記録に記録された情報の内容を紙面又は出力装置の映像面に表示する方法により表示したものを閲覧させる。
- (1)一つ
- (2)二つ
- (3)三つ
- (4)四つ
正答 (4)
正答は (4)。
【何を問うているか】
法人でない管理組合における規約の保管と閲覧について、区分所有法第33条の内容を問う問題です。規約は区分所有者や利害関係人が内容を確認できてはじめて意味を持ちますから、保管者と閲覧について細かい定めが置かれています。
【ア 正しい】
区分所有法第33条第1項は、規約は、管理者が保管しなければならないとし、ただし管理者がないときは、建物を使用している区分所有者又はその代理人で規約又は集会の決議で定めるものが保管しなければならないと定めています。管理者がいない場合に、建物を使用している者の中から保管者を定めるのは、実際に現地で閲覧に応じられる人でなければ制度が機能しないからです。建物を使用していない区分所有者を保管者に定めることはできません。本肢は正しい記述です。
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【イ 正しい】
同条第2項は、規約を保管する者は、利害関係人の請求があったときは、正当な理由がある場合を除いて、規約の閲覧を拒んではならないと定め、同条第3項は、規約の保管場所は、建物内の見やすい場所に掲示しなければならないと定めています。保管場所が分からなければ閲覧の請求のしようがありませんから、掲示と閲覧は一組の仕組みです。本肢は正しい記述です。
【ウ 正しい】
ここでいう利害関係人とは、規約の内容について法律上の利害関係を有する者をいいます。区分所有権を第三者に譲渡し、移転登記も済ませた者は、もはやそのマンションの区分所有者ではなく、規約の適用を受ける立場にもありませんから、利害関係を有する閲覧請求権者にはあたりません。本肢は正しい記述です。なお、専有部分の賃借人や、購入を具体的に検討して売買契約の準備をしている者などは、利害関係人にあたると解されています。
【エ 正しい】
規約が電磁的記録で作成・保管されている場合の閲覧については、その電磁的記録に記録された情報の内容を紙面又は出力装置の映像面に表示する方法により表示したものを閲覧させることとされています。印刷して見せるか、画面に表示して見せるかのいずれかということです。電磁的記録そのものを渡す必要はありません。本肢は正しい記述です。
【まとめ】
ア、イ、ウ、エのいずれも正しく、正しいものは四つですから、正答は (4) です。
【あわせて押さえたいこと】
規約と同様の保管・閲覧の仕組みは、集会の議事録についても定められています。議事録も管理者等が保管し、利害関係人の請求があれば正当な理由がある場合を除いて閲覧を拒めず、保管場所を建物内の見やすい場所に掲示しなければなりません。規約と議事録をまとめて覚えておくと効率的です。
出典:令和2年度 マンション管理士試験問題 問5(公益財団法人 マンション管理センター 公表)出典元ページ
最終更新日
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