発起設立の方法による株式会社の設立の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは,後記1から5 までの…

午後の部(不動産登記法・商業登記法) 午後の部 第28問

発起設立の方法による株式会社の設立の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは,後記1から5 までのうち,どれか。ア 設立しようとする会社が監査等委員会設置会社である会社の場合において,監査等委員ではない設立時取締役が社外取締役であるときは,設立の登記の申請書には,登記すべき事項として当該設立時取締役が社外取締役である旨を記載しなければならない。イ 設立しようとする会社が取締役会設置会社でない会社の場合において,定款に取締役の互選により代表取締役1 名を選定する旨の定めがあるときは,設立時取締役の互選により設立時代表取締役を選定したことを証する書面を添付して,設立の登記を申請することができる。ウ 設立しようとする会社の定款に成立後の株式会社の資本金及び資本準備金の額に関する事項についての定めがない場合において,当該株式会社に払込み又は給付をした財産の額の一部を資本金として計上しないときは,設立の登記の申請書には,当該事項について発起人全員の同意があったことを証する書面を添付しなければならない。エ 設立しようとする会社の定款に発起人が割当てを受ける設立時発行株式の数の記載があるが単元株式数の定めがない場合において,後に発起人全員が単元株式数の定めを設ける旨の同意をしたときは,単元株式数に関する事項について,当該同意があったことを証する書面を添付して設立の登記を申請することができる。オ B株式会社が発起人となってA株式会社を設立しようとする場合において,B株式会社の代表取締役がA株式会社の設立時代表取締役と同一であるときは,当該設立の登記の申請書には,B株式会社において利益相反取引を承認した株主総会又は取締役会の議事録を添付しなければならない。

正答 (1)
正答は (1)。正しいのはアとウです。 【ア】正しい 監査等委員会設置会社では、取締役のうち社外取締役であるものについて、社外取締役である旨が登記事項とされています(会社法911条3項22号ロ)。監査等委員である取締役に限られないので、監査等委員でない設立時取締役が社外取締役であるときも、その旨を登記すべき事項として記載します。 【イ】誤り 取締役会設置会社でない会社の設立時代表取締役は、定款で直接定めるか、定款の定めに基づく設立時取締役の互選などによって選定します。定款の「取締役の互選により代表取締役1名を選定する」旨の定めは、会社の成立後の取締役についての定めなので、これを根拠に設立時取締役の互選で設立時代表取締役を選定することはできないとされています。互選によるには、定款に設立時取締役の互選により設立時代表取締役を定める旨の定めが必要です。
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【ウ】正しい 定款に成立後の株式会社の資本金及び資本準備金の額に関する事項の定めがないときは、その事項は発起人全員の同意によって定めます(会社法32条1項3号)。払込み又は給付をした財産の額の一部を資本金として計上しない場合(同法445条2項)には、設立の登記の申請書にその発起人全員の同意があったことを証する書面を添付しなければなりません。 【エ】誤り 単元株式数は、定款で定めなければ効力を生じない事項です(会社法188条1項)。公証人の認証を受けた定款は、株式会社の成立前は、検査役の調査を経た変更や発行可能株式総数の定め・変更などの法定の場合を除いて変更できない(同法30条2項)ので、発起人全員の同意だけで単元株式数の定めを設けることはできません。同意書を添付して単元株式数を登記することはできません。 【オ】誤り 発起人である株式会社Bが設立される株式会社Aの株式を引き受けることは、Bの代表取締役がAの設立時代表取締役を兼ねていても、利益相反取引の承認を要する取引には当たらないとされています。設立の登記の申請書に、Bの利益相反取引の承認に係る株主総会又は取締役会の議事録を添付する必要はありません。 【組み合わせ】 正しいのはアとウで、これを組とする (1) が正答です。

出典:2021年(令和3年度) 司法書士試験 午後の部 第28問(法務省 公表)出典元ページ

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