会社の合併に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…
午前の部(会社法・商法) 午前の部 第34問
会社の合併に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 株式会社を吸収合併存続会社とし、合名会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併は、することができない。イ 公告方法として官報に掲載する方法を定款で定めている吸収合併消滅株式会社は、吸収合併について異議を述べることができる債権者がいる場合において、官報及び時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙にそれぞれ合併に関する公告を行ったときは、知れている債権者に対して各別に催告することを要しない。ウ 吸収合併存続株式会社は、吸収合併消滅株式会社の株主に対し、吸収合併の対価として、当該吸収合併存続株式会社の子会社の株式を交付することはできない。エ 株式会社を設立する新設合併は、新設合併設立株式会社の設立の登記をすることによって、その効力を生ずる。オ 吸収合併の効力が生じた後に吸収合併存続株式会社の株主になった者は、当該吸収合併の効力が生じた日から6か月以内に、訴えをもって当該吸収合併の無効を主張することができる。
- (1)アウ
- (2)アオ
- (3)イウ
- (4)イエ
- (5)エオ
正答 (5)
正答は (5)。正しいのはエとオです。
【ア】誤り
会社は、他の会社と合併することができ(会社法748条前段)、株式会社と持分会社の間の合併もできます。株式会社を存続会社とし、合名会社を消滅会社とする吸収合併も可能です。
【イ】誤り
吸収合併消滅株式会社は、異議を述べることができる債権者に対し、官報に公告し、かつ、知れている債権者には各別に催告しなければなりません(会社法789条2項)。各別の催告を省略できるのは、官報のほか、定款の定めに従って、時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法又は電子公告によって公告をした場合です(同条3項)。公告方法を官報と定めている会社が日刊新聞紙にも公告しても、それは定款の定めに従った公告ではないので、各別の催告は省略できません。
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【ウ】誤り
吸収合併の対価は、存続会社の株式に限られず、社債、新株予約権、新株予約権付社債、その他の財産(金銭等)でもよいとされています(会社法749条1項2号)。存続会社の子会社の株式や親会社の株式(いわゆる三角合併)を交付することもできます(存続会社の子会社の株式の交付を禁ずる定めはありません)。
【エ】正しい
新設合併設立会社は、その成立の日に、消滅会社の権利義務を承継します(会社法754条1項)。株式会社は本店の所在地で設立の登記をすることによって成立するので(同法49条)、新設合併は設立の登記によって効力を生じます。吸収合併が合併契約で定めた効力発生日に効力を生ずる(同法750条1項)のと区別して覚えます。
【オ】正しい
吸収合併の無効は、効力が生じた日から6か月以内に、訴えをもってのみ主張できます(会社法828条1項7号)。訴えを提起できる者には、効力発生日に合併をする会社の株主等であった者のほか、吸収合併後に存続する会社の株主等も含まれます(同条2項7号)。合併後に存続会社の株主になった者も提訴できます。
【組み合わせ】
正しいのはエとオで、これを組とする (5) が正答です。
出典:2023年(令和5年度) 司法書士試験 午前の部 第34問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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