弁済供託の受諾に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…
午後の部(供託法・司法書士法) 午後の部 第11問
弁済供託の受諾に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 供託物還付請求権の仮差押債権者は、供託所に対し、供託を受諾する旨の意思表示をすることができない。イ 被供託者が供託物還付請求権を譲渡し、供託所に対し書面によりその旨の通知をした場合であっても、当該書面に供託を受諾する旨が積極的に明示されていない限り、供託者は、供託物の取戻請求をすることができる。ウ 被供託者が供託所に対し書面により供託を受諾する旨の意思表示をする場合には、当該書面に記名押印すれば足り、当該書面に押された印鑑に係る印鑑証明書を添付することを要しない。エ 被供託者は、供託所に対し供託を受諾する旨の意思表示をした後は、当該意思表示を撤回することができない。オ 債権者を確知することができないことを理由として、被供託者をA又はBとする弁済供託がされた場合において、Aが供託所に対し、自己の債権額に相当する部分につき、当該供託を受諾する旨の意思表示をするときは、Aは、自らが債権者であることを証明しなければならない。
- (1)アウ
- (2)アエ
- (3)イエ
- (4)イオ
- (5)ウオ
正答 (4)
正答は (4)。誤っているのはイとオです。
弁済供託の受諾は、被供託者が供託所に対して供託を受け入れる意思を表示するもので、受諾があると、供託者は供託物を取り戻すことができなくなります(民法496条1項)。
【ア】正しい
受諾の意思表示ができるのは、被供託者やその承継人、還付請求権の差押債権者で取立権を有する者、債権者代位によって還付請求権を行使する者などです。仮差押債権者は、還付請求権の処分を禁ずる立場にとどまり、取立権を持たないので、受諾の意思表示はできないとされています。
【イ】誤り
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被供託者が還付請求権を譲渡し、その旨を書面で供託所に通知した場合、譲渡は供託を受け入れたうえで還付請求権を処分するものなので、先例は、通知書に受諾する旨が積極的に明示されていなくても、受諾があったものとして扱います。供託者は取戻請求をすることができなくなります。
【ウ】正しい
受諾の意思表示を書面でする場合、その書面に記名押印すれば足り、押された印鑑の印鑑証明書を添付する必要はないとされています。受諾は被供託者に不利益を与えるものではなく、払渡しの段階で改めて本人確認がされるからです。
【エ】正しい
受諾の意思表示によって供託者の取戻権が消滅する効果が生じるので、いったん受諾の意思表示をした後は、撤回することはできないとされています。
【オ】誤り
債権者を確知できないことを理由に被供託者を「A又はB」とした弁済供託で、Aが受諾の意思表示をするのに、自らが債権者であることを証明する必要はないとされています。自分が真の債権者であることの証明(還付を受ける権利を有することを証する書面)が必要になるのは、還付請求をするときです。
【組み合わせ】
誤っているのはイとオで、これを組とする (4) が正答です。
出典:2023年(令和5年度) 司法書士試験 午後の部 第11問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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