供託の通知に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…
午後の部(供託法・司法書士法) 午後の部 第10問
供託の通知に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合において、これを欠くときは、供託は無効となる。イ 金銭債権の一部が差し押さえられた場合において、第三債務者が当該金銭債権の全額に相当する金銭を供託したときは、第三債務者は、執行債務者に供託の通知をしなければならない。ウ 供託官から供託通知書の送付を受けた被供託者が供託物の還付請求をするときは、供託物払渡請求書に当該供託通知書を添付しなければならない。エ 供託官に対し、被供託者に供託通知書を発送することを請求するときは、供託者は、被供託者の数に応じて、供託書に供託通知書を添付しなければならない。オ 供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合において、供託者からの請求を受けて供託官が行う供託通知書の発送は、行政訴訟の対象となる処分ではない。
- (1)アウ
- (2)アエ
- (3)イエ
- (4)イオ
- (5)ウオ
正答 (4)
正答は (4)。正しいのはイとオです。
【ア】誤り
弁済供託をした供託者は、遅滞なく債権者に供託の通知をしなければなりません(民法495条3項)。しかし、判例は、この通知は供託の有効要件ではなく、通知を欠いても供託自体は無効にならないとしています(通知を怠ったことで債権者に損害が生じれば、その賠償の問題になります)。
【イ】正しい
金銭債権の一部が差し押さえられた場合に、第三債務者がその金銭債権の全額に相当する金銭を供託すること(民事執行法156条1項)は、差押えに係る部分は執行供託、差押えに係らない部分は弁済供託の性質を持ちます。弁済供託の部分の被供託者は執行債務者なので、第三債務者は執行債務者に供託の通知をしなければならない扱いです。
解説の続きをみる続きを閉じる
【ウ】誤り
被供託者が還付請求をするときに、供託通知書を供託物払渡請求書に添付する必要はありません。かつては添付が求められていましたが、供託規則の改正で不要とされました。
【エ】誤り
供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合、供託者は供託官に対し、被供託者に供託通知書を発送することを請求でき、その旨を供託書に記載します(供託規則)。この場合、供託者が添付するのは、被供託者の数に応じた、送付に要する費用に相当する郵便切手等を付した封筒で、供託通知書は供託官が作成します。供託書に供託通知書を添付するのではありません。
【オ】正しい
供託官による供託通知書の発送は、供託者が本来すべき通知を、その請求を受けて供託官が代わりに送る事実上の行為にとどまり、被供託者の権利義務を形成したり範囲を確定したりするものではありません。そのため、行政訴訟(抗告訴訟)の対象となる処分には当たらないとされています。
【組み合わせ】
正しいのはイとオで、これを組とする (4) が正答です。
出典:2023年(令和5年度) 司法書士試験 午後の部 第10問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
「午後の部(供託法・司法書士法)」のほかの問題
- 2024年(令和6年度) 午後の部 第10問執行供託に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのう
- 2025年(令和7年度) 午後の部 第8問司法書士又は司法書士法人に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記
- 2025年(令和7年度) 午後の部 第10問供託官の審査等に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せ
- 2021年(令和3年度) 午後の部 第8問司法書士又は司法書士法人の業務に関する次のアからオまでの記述のうち,誤っているものの組合
- 2021年(令和3年度) 午後の部 第10問弁済供託に関する次のアからオまでの記述のうち,誤っているものの組合せは,後記1から5 ま
- 2022年(令和4年度) 午後の部 第8問司法書士又は司法書士法人に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、
スポンサーリンク

