株式会社の設立の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…

午後の部(不動産登記法・商業登記法) 午後の部 第29問

株式会社の設立の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 発起人が会社である場合における設立の登記の申請書には、同一の登記所の管轄区域内に発起人となる当該会社の本店があるときを除き、発起人となる当該会社の登記事項証明書を添付し、又は発起人となる当該会社の会社法人等番号を記載しなければならない。イ 当該設立が発起設立である場合において、定款に公告方法を電子公告とする旨の定めがあるが、当該電子公告に用いるウェブサイトのアドレスに関する定めがなく、後にこれを定めたときは、設立の登記の申請書には、これを定めるにつき発起人の過半数の同意があったことを証する書面を添付しなければならない。ウ 当該設立が募集設立である場合において、議決権を行使することができる設立時株主の議決権の3分の2を有する設立時株主が出席し、出席した当該設立時株主の議決権の3分の2に当たる多数をもって商号を変更する旨の定款変更の創立総会の決議をしたときは、設立の登記の申請書に、当該創立総会の議事録を添付して、変更後の商号による設立の登記の申請をすることができる。エ 当該設立が発起設立である場合において、定款に設立時発行株式と引換えに払い込む金銭の額の定めがなく、後にこれを定めたときは、設立の登記の申請書には、これを定めるにつき発起人全員の同意があったことを証する書面を添付しなければならない。オ 定款に、設立に際して出資される財産である自動車の価額を650万円とする定めがある場合において、その価額が相当であることについて税理士の証明を受けたときは、当該税理士が設立しようとする会社の設立時会計参与であったとしても、設立の登記の申請書に、当該税理士が作成した証明書を添付して、設立の登記の申請をすることができる。

正答 (5)
正答は (5)。正しいのはエとオです。 【ア】誤り 株式会社の設立の登記の申請書の添付書面(商業登記法47条)に、発起人である会社の登記事項証明書は含まれていません。発起人が会社であっても、その会社の登記事項証明書を添付したり会社法人等番号を記載したりする必要はありません(法務省の添付書面の案内にも挙げられていません)。 【イ】誤り 定款で公告方法を電子公告と定めたときは、公告を掲載するウェブページのアドレス(URL)も登記事項になりますが、URLは定款で定める必要はありません。定款外で定めた場合でも、設立の登記の申請書に、その決定について発起人の過半数の同意があったことを証する書面を添付する必要はないとされています。
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【ウ】誤り 創立総会の決議は、議決権を行使できる設立時株主の議決権の過半数であって、出席した設立時株主の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行います(会社法73条1項)。賛成が、①議決権総数の過半数であり、かつ、②出席した議決権の3分の2以上でなければなりません。 出席:議決権総数の2/3 賛成:2/3×2/3=4/9(議決権総数の約44%) 賛成が議決権総数の過半数に達していないので、商号を変更する定款変更の決議は成立しておらず、変更後の商号による設立の登記はできません。 【エ】正しい 発起人は、設立時発行株式と引換えに払い込む金銭の額などを定款で定めていないときは、その全員の同意を得て定めなければなりません(会社法32条1項)。この場合、設立の登記の申請書には、発起人全員の同意があったことを証する書面を添付します。 【オ】正しい 現物出資の財産の価額(ここでは自動車650万円で、500万円を超えるので少額の特例は使えません)が相当であることについて、弁護士、公認会計士、税理士などの証明を受けたときは、検査役の調査は不要です(会社法33条10項3号)。証明をすることができない者は、発起人、財産引受けの譲渡人、設立時取締役又は設立時監査役などで(同条11項)、設立時会計参与は挙げられていません。税理士が設立時会計参与であっても証明でき、その証明書を添付して設立の登記を申請できます。 【組み合わせ】 正しいのはエとオで、これを組とする (5) が正答です。

出典:2023年(令和5年度) 司法書士試験 午後の部 第29問(法務省 公表)出典元ページ

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