不動産登記の申請の却下又は取下げに関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれ…

午後の部(不動産登記法・商業登記法) 午後の部 第15問

不動産登記の申請の却下又は取下げに関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 申請代理人が甲土地の所有権の移転の登記の申請を取り下げて、当該申請の際に納付した印紙の再使用証明を受けた場合には、当該申請代理人は、当該申請の申請人以外の者を申請人とする甲土地と同一の登記所の管轄区域内にある乙土地の所有権の移転の登記の申請のために、当該印紙を使用することはできない。イ 法務大臣の定めるところにより電子情報処理組織を使用する方法により登記の申請をした場合において、当該申請を取り下げるときは、当該申請を取り下げる旨の情報を記載した書面を登記所に提出する方法によることができる。ウ 「承役地の所有者は承役地の浸冠水その他の影響について一切異議求償等を申立てない」旨の特約を申請情報として地役権の設定の登記を申請した場合には、当該申請は却下される。エ 書面申請の方法により登記の申請をした場合において、当該申請が却下されたときは、当該申請の申請書は還付されない。オ 外国に住所を有する登記義務者が登記識別情報を提供することができないために事前通知による手続を利用して登記の申請をする場合において、登記官が事前通知を発送した日から2週間内に当該登記義務者から申請の内容が真実である旨の申出がされなかったときは、当該申請は却下される。

正答 (4)
正答は (4)。正しいのはウとエです。 【ア】誤り 登記の申請を取り下げた場合、納付した印紙について再使用証明を受けることができ、再使用証明を受けた印紙は、取下げの日から1年以内に、その登記所に申請する登記の登録免許税の納付に使うことができます(登録免許税法第31条第3項)。再使用は同じ登記所での申請であればよく、取り下げた申請と同じ申請人の申請に限られないとされています。同じ登記所の管轄区域内にある乙土地の登記の申請に、申請人が違っても使用できます。 【イ】誤り 電子情報処理組織を使用する方法(電子申請)で登記を申請した場合、その取下げは、法務大臣の定めるところにより電子情報処理組織を使用して取下げの情報を提供する方法でしなければなりません(不動産登記規則第39条第1項第1号)。書面を提出する方法で取り下げることはできません。逆に、書面申請の取下げは、取下げの情報を記載した書面を提出する方法によります(同項第2号)。
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【ウ】正しい 地役権の設定の登記で登記できるのは、要役地、地役権設定の目的及び範囲、民法第281条第1項ただし書などの別段の定め(不動産登記法第80条第1項)といった、法令で定められた事項です。「承役地の所有者は承役地の浸冠水その他の影響について一切異議求償等を申し立てない」という特約は、登記できる事項に当たらないとされています。登記できない事項を申請情報とした申請は、申請が登記事項以外の事項の登記を目的とするとき(第25条第2号)に当たり、却下されます。 【エ】正しい 書面申請が却下されたときは、登記官は、添付書面を還付します(不動産登記規則第38条第3項)が、申請書そのものは還付されません。却下の記録として登記所に残ります。これに対し、申請が取り下げられたときは、申請書と添付書面が還付されます(規則第39条第3項)。 【オ】誤り 登記識別情報を提供できない場合の事前通知(不動産登記法第23条第1項)で、登記義務者が申請の内容が真実である旨を申し出る期間は、事前通知を発送した日から2週間です。ただし、登記義務者が外国に住所を有する場合には、4週間とされています(不動産登記規則第70条第8項ただし書)。2週間で却下されるとする記述は誤りです。 【整理】 却下:申請書は還付されない。添付書面は還付 取下げ:申請書・添付書面とも還付。電子申請の取下げは電子で、書面申請の取下げは書面で事前通知の申出期間:2週間(外国に住所があれば4週間) 正しいのはウとエですから、正答は (4) です。

出典:2024年(令和6年度) 司法書士試験 午後の部 第15問(法務省 公表)出典元ページ

最終更新日

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