買戻しの特約の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。なお、複数…

午後の部(不動産登記法・商業登記法) 午後の部 第20問

買戻しの特約の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。なお、複数の不動産について申請がされる場合には、当該不動産は、同一の登記所の管轄区域内にあるものとする。ア 甲建物の所有権を目的として買戻しの特約が付された売買契約が締結され、買主が実際に支払った代金に代えて別途合意により定めた金額により買い戻せるものとした場合において、当該買戻しの特約の登記を申請するときは、その合意により定めた金額を申請情報の内容とすることはできない。イ 甲土地及び乙土地の売買代金及び契約費用を一括して定めた買戻しの特約が付された売買契約が締結された場合において、甲土地及び乙土地について買戻しの特約の登記を申請するときは、甲土地及び乙土地で一括して定めた売買代金及び契約費用を申請情報の内容とすることができる。ウ 甲土地を目的とする乙区1番で登記された地上権の移転の登記と同時に買戻しの特約の登記がされている場合において、売買を登記原因として当該特約に係る買戻権の移転の登記を申請するときの登記の目的は、「1番地上権付記1号の付記1号買戻権移転」である。エ 買戻しの期間を15年と合意する旨を記載した登記原因を証する情報を添付し、買戻しの期間を15年として申請情報を提供してした買戻しの特約の登記の申請をしても、買戻期間を10年と引き直して買戻しの特約の登記がされる。オ 買戻しの特約が付された売買契約が締結され、所有権の移転の時期を後日売買代金の全額を支払ったときとする旨の合意がされた場合には、買戻しの特約の登記の申請に係る登記原因の日付を当該売買契約の締結の日とし、所有権の移転の登記の申請に係る登記原因の日付を当該売買代金全額の支払をした日として、買戻しの特約の登記と所有権の移転の登記とを同時に申請することができる。

正答 (5)
正答は (5)。正しいのはウとオです。 【ア】誤り 売主が買戻しのために返還する金額は、買主が支払った代金(別段の合意をした場合はその合意により定めた金額)及び契約の費用です(民法579条前段)。令和2年4月1日施行の改正で、合意した金額によることが認められたので、合意により定めた金額を申請情報の内容として買戻しの特約の登記を申請できます。 【イ】誤り 買戻しの特約の登記では、買主が支払った代金(又は合意金額)及び契約の費用を申請情報の内容とします。二以上の不動産について一括して代金と契約費用を定めた売買でも、買戻しは不動産ごとに問題になるので、不動産ごとの代金と契約費用を申請情報の内容としなければならず、一括した金額のままとすることはできないとされています。
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【ウ】正しい 乙区1番の地上権の移転の登記は1番付記1号の付記登記でされ、これと同時にされた買戻しの特約の登記は、その付記1号にさらに付記する形(付記1号の付記1号)でされます。買戻権の移転の登記は、この買戻しの特約の登記に付記してするので、登記の目的は「1番地上権付記1号の付記1号買戻権移転」となります。 【エ】誤り 買戻しの期間は10年を超えることができず、特約でこれより長い期間を定めたときは10年となります(民法580条1項)。しかし、登記官が申請情報の期間を引き直して登記することはなく、15年とする申請は、申請情報の内容が登記原因を証する情報の内容と合っていても、法令上許されない内容なので却下されるとされています。 【オ】正しい 買戻しの特約の登記は、売買による所有権の移転の登記と同時に申請しなければなりません(民法581条1項参照)。所有権の移転の時期を代金完済時とする特約がある場合、買戻しの特約は売買契約の締結の日に成立し、所有権は代金全額の支払の日に移転するので、それぞれの日を登記原因の日付として、両方の登記を同時に申請できるとされています。 【組み合わせ】 正しいのはウとオで、これを組とする (5) が正答です。

出典:2023年(令和5年度) 司法書士試験 午後の部 第20問(法務省 公表)出典元ページ

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