医薬品副作用被害救済制度の支給対象範囲に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。…
医薬品の適正使用と安全対策 第117問
医薬品副作用被害救済制度の支給対象範囲に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。a 添付文書や外箱等に記載されている用法・用量、使用上の注意に従わない医薬品の不適正な使用による健康被害についても、救済給付の対象となる。b 医薬品を適正に使用して生じた健康被害であって、医療機関での治療を要さずに寛解した軽度なものについても給付対象に含まれる。c 救済制度の対象とならない医薬品が定められており、一般用医薬品の殺虫剤はこれに該当する。d いわゆる健康食品として販売された無承認無許可医薬品の使用による健康被害については、救済制度の対象から除外されている。
- (1)(a、c)
- (2)(a、d)
- (3)(b、c)
- (4)(b、d)
- (5)(c、d)
正答 (5)
正答は (5)。正しいのは(c)と(d)です。
【(a)が誤り ―― 不適正な使用は対象外】
添付文書や外箱等に記載されている用法・用量、使用上の注意に従わない、不適正な使用による健康被害については、救済給付の対象となりません。
この制度は、医薬品を適正に使用したにもかかわらず副作用による健康被害が生じた場合に救済するものです。適正使用が大前提であり、ここが崩れると制度の趣旨が成り立ちません。
したがって、店頭で用法・用量や使用上の注意をきちんと伝えることには、万一のときに救済を受けられるかどうかという意味もあります。
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【(b)が誤り ―― 軽度のものは対象外】
救済給付の対象となるのは、副作用による疾病のため入院を必要とする程度の医療(必ずしも入院治療が行われた場合に限らず、それと同程度と認められる場合を含む)を受ける場合、または副作用による重い後遺障害(日常生活が著しく制限される程度以上の障害)が残った場合です。
医療機関での治療を要さずに寛解したような軽度のものは、給付対象に含まれません。
【(c)正しい ―― 殺虫剤は対象外】
救済制度の対象とならない医薬品が定められており、一般用医薬品の殺虫剤はこれに該当します。
対象とならない医薬品を挙げます。
要指導医薬品または一般用医薬品では、殺虫剤・殺鼠剤、殺菌消毒剤(人体に直接使用するものを除く)、一般用検査薬、一部の日本薬局方収載医薬品(精製水、ワセリン等)
製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合
無承認無許可医薬品(いわゆる健康食品として販売されたもののほか、個人輸入により入手された医薬品を含む)の使用による健康被害
殺菌消毒剤は、人体に直接使用するものは対象になる点に注意してください。手指消毒薬は対象ですが、器具用の消毒薬は対象外です。
【(d)正しい ―― 無承認無許可医薬品は対象外】
いわゆる健康食品として販売された無承認無許可医薬品の使用による健康被害については、救済制度の対象から除外されています。
個人輸入により入手された医薬品も同様に対象外です。近年、個人輸入による健康被害が問題になっており、実務上も重要な知識です。
なお、無承認無許可医薬品や健康食品によると疑われる健康被害については、最寄りの保健所に連絡することとされています。
【制度の背景】
医薬品副作用被害救済制度は、サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機として、1979年(昭和54年)に創設されました。
医薬品は、適正に使用したにもかかわらず副作用による健康被害が生じることがあり、その被害は医療費等の経済的負担や精神的・肉体的な損失をもたらすものです。副作用による健康被害は、民法上の損害賠償責任を追及することが難しいことから、この制度が設けられました。
健康被害を受けた本人(または家族)の給付請求を受けて、その健康被害が医薬品の副作用によるものかどうか、医薬品が適正に使用されたかどうかなど、医学的薬学的判断を要する事項について、薬事審議会の諮問・答申を経て、厚生労働大臣が判定した結果に基づいて、各種給付が行われます。
出典:登録販売者試験 令和6年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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