一般用医薬品の添付文書に「相談すること」と記載されている対象者と、それに関連する主な成分・薬効群等との関係の正誤について…
医薬品の適正使用と安全対策 第114問
一般用医薬品の添付文書に「相談すること」と記載されている対象者と、それに関連する主な成分・薬効群等との関係の正誤について、正しい組合せはどれか。対象者 ― 主な成分・薬効群等a 授乳中の人 ― ロペラミド塩酸塩b 甲状腺機能障害の診断を受けた人 ― アスピリンc 高齢者 ― カンゾウが配合された内服薬(1日用量がカンゾウとして1g以上を含有する場合)d 妊娠3ヶ月以内の妊婦、妊娠していると思われる人又は妊娠を希望する人 ― ビタミンA主薬製剤
- (1)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
- (2)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 誤
- (3)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
- (4)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (5)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
正答 (5)
正答は (5)。誤っているのは(b)だけです。
【(a)正しい ―― 授乳中の人とロペラミド塩酸塩】
ロペラミド塩酸塩は、乳汁中に移行することが知られているため、授乳中の人は「相談すること」に記載されています。
ロペラミド塩酸塩については、ほかに次の注意もあります。
15歳未満の小児には適用がない(「してはいけないこと」)
効き目が強すぎて便秘が現れることがあり、まれに重篤な副作用としてイレウス様症状を生じることがある
中枢神経系を抑制する作用があるため、服用後は乗物または機械類の運転操作を避ける
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食あたりや水あたりによる下痢については、適用対象でない
【「授乳中の人」として記載される主な成分】
ジフェンヒドラミン塩酸塩等のジフェンヒドラミンを含む成分 乳児に昏睡を生じるおそれ(「してはいけないこと」)
アミノフィリン水和物、テオフィリン 乳児に神経過敏を起こすことがある(「してはいけないこと」)
ロートエキス 乳児に頻脈を起こすおそれ、母乳が出にくくなる(「してはいけないこと」)
センノシド、センナ、ダイオウ、カサントラノール 乳児に下痢を起こすおそれ(「してはいけないこと」)
コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩 乳児にモルヒネ中毒が生じたとの報告(「してはいけないこと」)
ロペラミド塩酸塩 「相談すること」
【(b)が誤り ―― 甲状腺機能障害とアスピリンは結びつかない】
甲状腺機能障害の診断を受けた人について記載されるのは、アスピリンではありません。
アドレナリン作動成分(プソイドエフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩水和物、メトキシフェナミン塩酸塩等)、マオウ 甲状腺機能亢進症の主症状は、交感神経系の緊張等によってもたらされており、交感神経系を興奮させる成分は、症状を悪化させるおそれがある
ジプロフィリン(キサンチン系成分) 中枢神経系の興奮作用により、症状の悪化を招くおそれ
ヨウ素系殺菌消毒成分(ポビドンヨード、ヨウ化カリウム等) ヨウ素の体内摂取が増える可能性があり、甲状腺疾患の治療に影響を及ぼすおそれ
アスピリンについて「相談すること」に記載される基礎疾患は、胃・十二指腸潰瘍、肝臓病、腎臓病、心臓病などです。甲状腺機能障害ではありません。
【(c)正しい ―― 高齢者とカンゾウ】
カンゾウが配合された内服薬(1日用量がカンゾウとして1グラム以上を含有する場合)は、高齢者について「相談すること」に記載されます。
理由は、高齢者では、偽アルドステロン症を生じるリスクが高いためです。
偽アルドステロン症は、体内にナトリウムと水が貯留し、カリウムが失われることによって生じる病態で、むくみ、血圧上昇、低カリウム血症が症状です。
カンゾウについての数字を整理します。
1日用量がグリチルリチン酸として40ミリグラム以上、またはカンゾウとして1グラム以上を含有する場合 高齢者、むくみのある人、心臓病・腎臓病・高血圧の診断を受けた人は「相談すること」
医薬品では、グリチルリチン酸としての1日摂取量が200ミリグラムを超えないよう用量が定められている
40ミリグラム、1グラム、200ミリグラムという3つの数字を区別してください。
【(d)正しい ―― 妊娠3カ月以内とビタミンA】
妊娠3カ月以内の妊婦、妊娠していると思われる人、または妊娠を希望する人について、ビタミンA主薬製剤、ビタミンAD主薬製剤が「相談すること」に記載されます。
理由は、ビタミンAを妊娠3カ月前から妊娠3カ月までの間に栄養補助剤から1日10000国際単位以上を継続的に摂取した婦人から生まれた児に、先天異常(口裂、耳・鼻の異常等)の発生率の増加が認められたとの研究報告があるためです。
10000国際単位という数字も問われます。なお、一般用医薬品におけるビタミンA主薬製剤の1日分量は4000国際単位が上限とされています。
出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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