高齢者の医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…
医薬品に共通する特性と基本的な知識 第31問
高齢者の医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a 基礎体力や生理機能の衰えの度合いは個人差が小さいため、年齢からどの程度副作用を生じるリスクが増大しているかを判断できる。b 医薬品の副作用で口渇を生じた場合、誤嚥(食べ物等が誤って気管に入り込むこと)を誘発しやすくなるので注意が必要である。c 高齢者は、持病(基礎疾患)を抱えていることが多いが、一般用医薬品の使用によって基礎疾患の症状が悪化したり、治療の妨げとなることはない。d 高齢者は、医薬品の取り違えや飲み忘れを起こしやすい傾向があり、家族や周囲の人(介護関係者等)の理解や協力も含めて、医薬品の安全使用の観点からの配慮が重要である。
- (1)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 誤
- (2)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (4)a: 誤 b: 誤 c: 誤 d: 正
- (5)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
正答 (2)
正答は (2)。正しいのは(b)と(d)です。
【(a)が誤り ―― 個人差は大きい】
基礎体力や生理機能の衰えの度合いは個人差が大きく、年齢のみから、どの程度副作用を生じるリスクが増大しているかを判断することは難しいとされています。
設問は「個人差が小さい」「年齢から判断できる」としており、二重に誤りです。
65歳という数字は、あくまでおおよその目安です。同じ70歳でも、元気に働いている人もいれば、複数の持病を抱えている人もいます。一人ひとりの状況を確かめる姿勢が求められます。
【(b)正しい ―― 口渇と誤嚥】
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医薬品の副作用で口渇を生じた場合、誤嚥(食べ物等が誤って気管に入り込むこと)を誘発しやすくなるので注意が必要です。
高齢者はもともと喉の筋肉が衰えて飲食物を飲み込む力が弱まっていることが多く、そこに口の渇きが加わると、飲み込みがさらに難しくなります。
誤嚥は、誤嚥性肺炎の原因になりますので、軽い副作用とは言えません。
口渇を生じる成分としては、抗コリン成分(ロートエキス、スコポラミン臭化水素酸塩水和物、ブチルスコポラミン臭化物、ピレンゼピン塩酸塩水和物等)、抗ヒスタミン成分などがあります。
【(c)が誤り ―― 悪化や治療の妨げはありうる】
高齢者は持病(基礎疾患)を抱えていることが多く、一般用医薬品の使用によって基礎疾患の症状が悪化したり、治療の妨げとなることがあります。
「〜することはない」という言い切りは誤りです。
手引きも、「複数の医薬品が長期間にわたって使用される場合には、副作用を生じるリスクも高い」としています。医療機関で処方された薬との相互作用にも注意が必要です。
【(d)正しい ―― 周囲の理解と協力】
高齢者は、医薬品の取り違えや飲み忘れを起こしやすい傾向があり、家族や周囲の人(介護関係者等)の理解や協力も含めて、医薬品の安全使用の観点からの配慮が重要です。
本人だけに説明して終わりにしない、という視点です。
【高齢者への配慮のまとめ】
生理機能の衰え とくに肝臓や腎臓の機能が低下していると、医薬品の作用が強く現れやすく、若年時と比べて副作用を生じるリスクが高くなる
飲み込みの力の低下 内服薬を使用する際に喉に詰まらせやすい
理解や視力の問題 説明を理解するのに時間がかかる場合や、細かい文字が見えづらく、添付文書や製品表示の記載を読み取るのが難しい場合がある
持病を抱えていることが多い
取り違えや飲み忘れ
いずれも、情報提供や相談対応において特段の配慮が必要だという結論につながります。
【年齢の目安】
添付文書の記載要領において、高齢者とは、おおよその目安として65歳以上とされています。60歳ではありません。この数字も繰り返し問われます。
出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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