鎮咳去痰薬に含まれている成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。…
主な医薬品とその作用 第70問
鎮咳去痰薬に含まれている成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。a コデインリン酸塩水和物は、妊娠中に摂取された場合、吸収された成分の一部が血液-胎盤関門を通過して胎児へ移行することが知られている。b ハンゲは、中枢性の鎮咳作用を示す生薬成分として配合されている場合がある。c メチルエフェドリン塩酸塩は、副交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられる。d マオウの中枢神経系に対する作用は、同じ気管支拡張成分であるメトキシフェナミン塩酸塩に比べ弱いとされている。
- (1)(a、b)
- (2)(a、c)
- (3)(b、d)
- (4)(c、d)
正答 (1)
正答は (1)。正しいのは(a)と(b)です。
【(a)正しい ―― コデイン類と胎盤関門】
コデインリン酸塩水和物は、妊娠中に摂取された場合、吸収された成分の一部が血液-胎盤関門を通過して胎児へ移行することが知られています。
このため、妊婦または妊娠していると思われる女性では、使用を避けることが望ましいとされています。
あわせて、母乳に移行して乳児にモルヒネ中毒が生じたとの報告があることから、母乳を与える女性は使用を避けるか、使用する場合は授乳を避ける必要があります。
胎盤も通る、母乳にも出る。コデイン類についても、両方覚えてください。
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【(b)正しい ―― ハンゲ】
ハンゲ(半夏)は、サトイモ科のカラスビシャクのコルク層を除いた塊茎を基原とする生薬で、中枢性の鎮咳作用を示します。
鎮咳去痰薬に配合される主な生薬成分を整理しましょう。
ハンゲ 中枢性の鎮咳作用
キョウニン 体内で分解されて生じた代謝物の一部が、延髄の呼吸中枢、咳嗽中枢を鎮静させる
ナンテンジツ 知覚神経・末梢運動神経に作用して咳止めに用いられる
バクモンドウ 鎮咳、去痰、滋養強壮
キキョウ 痰または痰を伴う咳
セネガ、オンジ 去痰。糖尿病の検査値に影響を及ぼすことがある
シャゼンソウ 去痰
オウヒ 去痰
【(c)が誤り ―― 交感神経系を刺激する】
メチルエフェドリン塩酸塩は、交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示します。「副交感神経系」ではありません。
アドレナリン作動成分ですから、刺激するのは交感神経系です。交感神経が活発になると気管支は拡張する、という第2章の知識とつながります。
アドレナリン作動成分の注意点も押さえておきましょう。
心臓血管系や、血糖値に対する作用があるため、心臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがある
メチルエフェドリン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩水和物、メトキシフェナミン塩酸塩等がある
メチルエフェドリン塩酸塩は、依存性がある成分であり、濫用等のおそれのある医薬品(メチルエフェドリン)に指定されている
【(d)が誤り ―― マオウのほうが強い】
マオウの中枢神経系に対する作用は、メトキシフェナミン塩酸塩に比べて強いとされています。設問は「弱い」としており誤りです。
マオウは、マオウ科の植物の地上茎を基原とする生薬で、エフェドリンを含みます。
気管支拡張、発汗促進、尿量増加(利尿)等の作用がある
中枢神経系に対する作用が強く、依存性がある
心臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがある
エフェドリンは濫用等のおそれのある医薬品に指定されている
生薬だから穏やか、とは限らない典型例です。マオウはエフェドリンそのものだと理解しておけば、注意点はすべて導けます。
出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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