鼻に用いる薬とその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…
主な医薬品とその作用 第79問
鼻に用いる薬とその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a アドレナリン作動成分は、交感神経系を刺激して鼻粘膜を通っている血管を収縮させることにより、鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として配合されている。b 鼻粘膜の過敏性、痛みや痒みを抑えることを目的として、リドカイン、リドカイン塩酸塩等の局所麻酔成分が配合されている場合がある。c フェニレフリン塩酸塩は、肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑制する作用を示し、花粉、ハウスダスト(室内塵)等による鼻アレルギー症状の緩和を目的として配合されている。d ベンザルコニウム塩化物は、黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌又はカンジダ等の真菌類に対する殺菌消毒作用を示す。
- (1)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 正
- (3)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (4)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (5)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
正答 (4)
正答は (4)。誤っているのは(c)だけです。
【(a)正しい ―― アドレナリン作動成分】
アドレナリン作動成分は、交感神経系を刺激して鼻粘膜を通っている血管を収縮させることにより、鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として配合されます。
ナファゾリン塩酸塩、テトラヒドロゾリン塩酸塩、オキシメタゾリン塩酸塩、フェニレフリン塩酸塩などが該当します。
重要な注意があります。
過度に使用されると、鼻粘膜の血管が反応しなくなり、逆に血管が拡張して二次充血を招き、鼻づまり(鼻閉)がひどくなりやすい
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長期連用は避ける
【(b)正しい ―― 局所麻酔成分】
鼻粘膜の過敏性、痛みや痒みを抑えることを目的として、リドカイン、リドカイン塩酸塩等の局所麻酔成分が配合されている場合があります。
局所麻酔成分は、まれにショック(アナフィラキシー)を生じることがある点に注意してください。
【(c)が誤り ―― これはクロモグリク酸ナトリウムの説明】
フェニレフリン塩酸塩はアドレナリン作動成分(血管収縮成分)です。
設問が述べている「肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑制する作用を示し、花粉、ハウスダスト(室内塵)等による鼻アレルギー症状の緩和を目的として配合される」というのは、クロモグリク酸ナトリウムの説明です。
クロモグリク酸ナトリウムについては、次の点が問われます。
通常、抗ヒスタミン成分と組み合わせて配合される
アレルギー性でない鼻炎や、副鼻腔炎等に対しては効果がない
医師の診断を受けていない場合は、漫然と使用を続けず、症状の改善がみられなければ医師の診療を受ける
まれに重篤な副作用としてアナフィラキシーを生じることがある
【(d)正しい ―― ベンザルコニウム塩化物の抗菌スペクトル】
ベンザルコニウム塩化物は、陽性界面活性成分で、黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌またはカンジダ等の真菌類に対する殺菌消毒作用を示します。
ただし、結核菌やウイルスには効果がありません。この限界も併せて覚えてください。
効くもの 一般細菌類(黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌等)、真菌類(カンジダ等)
効かないもの 結核菌、ウイルス
ベンザルコニウム塩化物、ベンゼトニウム塩化物、セチルピリジニウム塩化物が同じ系統です。
鼻炎用点鼻薬に殺菌消毒成分が配合されるのは、鼻粘膜を清潔に保ち、細菌による二次感染を防止することを目的としています。
【鼻炎用点鼻薬の全体像】
アドレナリン作動成分 鼻粘膜の充血・腫れを和らげる
抗ヒスタミン成分(クロルフェニラミンマレイン酸塩、ケトチフェンフマル酸塩) くしゃみ、鼻汁を抑える
抗アレルギー成分(クロモグリク酸ナトリウム) ヒスタミンの遊離を抑える
局所麻酔成分(リドカイン等) 鼻粘膜の過敏性、痛みや痒みを抑える
殺菌消毒成分(ベンザルコニウム塩化物等) 細菌による二次感染を防止する
【鼻炎用点鼻薬の注意】
スプレー式鼻炎用点鼻薬は、鼻腔に直接適用するため、使用前に鼻をかんでおくこと、使用後には鼻に接した部分を清潔なティッシュペーパー等で拭き、必ずキャップを閉めて保管することが大切です。汚染を防ぐため、他人と共用しないようにしてください。
出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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