小児の疳を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)とその配合生薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはど…
主な医薬品とその作用 第69問
小児の疳を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)とその配合生薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a リュウノウは、中枢神経系の抑制により緊張や興奮を鎮める作用を期待して用いられる。b ジンコウは、鎮静、健胃、強壮などの作用を期待して用いられる。c 小児鎮静薬を保護者側の安眠を図ることを優先して、小児に使用することは適当ではない。d 小児の疳を適応症とする漢方処方製剤として、桂枝加竜骨牡蛎湯がある。
- (1)a: 正 b: 正 c: 正 d: 誤
- (2)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
- (3)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (4)a: 誤 b: 誤 c: 誤 d: 正
- (5)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
正答 (2)
正答は (2)。a が誤りです。
【(a)が誤り ―― リュウノウは刺激による気つけ】
リュウノウは、中枢神経系の刺激作用による気つけの効果を期待して用いられます。「抑制により緊張や興奮を鎮める」のではありません。
リュウノウは主に強心薬に配合される生薬で、その基原はフタバガキ科のリュウノウジュの樹幹に生じた精油の結晶です。含有成分であるボルネオールが中枢神経系の刺激作用を示します。
抑制か刺激かは正反対ですので、ここは確実に切ってください。
【(b)正しい ―― ジンコウ】
ジンコウは、ジンチョウゲ科のジンコウ、その他同属植物の材、特にその辺材の材質中に黒色の樹脂が沈着した部分を採取したものを基原とする生薬で、鎮静、健胃、強壮などの作用を期待して用いられます。
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【(c)正しい ―― 保護者の安眠のために使わない】
小児鎮静薬を、保護者側の安眠を図ることを優先して小児に使用することは適当ではありません。
小児鎮静薬は、夜泣き、ひきつけ、疳の虫といった小児の症状を鎮めることを目的とするものです。子供が泣き止まないから親が寝るために飲ませる、という使い方は目的から外れています。なお、身体的な問題がなく生じる夜泣き、ひきつけ、疳の虫等の症状については、成長に伴って自然に治まるのが通常です。
【(d)正しい ―― 桂枝加竜骨牡蛎湯】
小児の疳を適応症とする漢方処方製剤には、柴胡加竜骨牡蛎湯、桂枝加竜骨牡蛎湯、抑肝散、抑肝散加陳皮半夏、小建中湯があります。
カンゾウを含むもの(抑肝散加陳皮半夏、小建中湯など)については、体格の個人差から体重当たりのグリチルリチン酸の摂取量が多くなることがあるため、乳幼児への使用に注意が必要です。
【小児鎮静薬の生薬成分】
ゴオウ ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石
ジャコウ シカ科のジャコウジカの雄の麝香腺分泌物
レイヨウカク ウシ科のサイカレイヨウ等の角
ジンコウ ジンチョウゲ科のジンコウ等の樹脂が沈着した材
リュウノウ フタバガキ科のリュウノウジュの樹幹に生じた精油の結晶
ジャコウは雄の麝香腺分泌物であって角ではありません。角なのはロクジョウ(シカ科のマンシュウアカジカ等の雄鹿の角化していない幼角)とレイヨウカクです。ここの入れ替えも定番です。
なお、小児鎮静薬は症状の原因となる体質の改善を主眼としているものが多く、比較的長期間(1ヶ月位)継続して服用されることがあります。
出典:登録販売者試験 令和8年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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