鼻に用いる薬とその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…

主な医薬品とその作用 第78問

鼻に用いる薬とその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a テトラヒドロゾリン塩酸塩等のアドレナリン作動成分が配合された点鼻薬は、局所(鼻腔内)に適用されるため、その影響は局所(鼻腔内)に限定される。b クロモグリク酸ナトリウムは、アレルギー性でない鼻炎に対して有効である。c リドカインは局所麻酔成分であり、鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑えることを目的として配合されている場合がある。d セチルピリジニウム塩化物は陽性界面活性成分であり、黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌及び結核菌に対する殺菌消毒作用を示す。

正答 (2)
正答は (2)。c だけが正しい記述です。 【(a)が誤り ―― 全身的な影響を生じることがある】 テトラヒドロゾリン塩酸塩等のアドレナリン作動成分が配合された点鼻薬は、局所(鼻腔内)に適用されるものであるため、全身的な影響を生じることは少ないとされていますが、鼻腔内の粘膜が損傷している場合等では、吸収されて全身的な影響を生じやすくなります。「影響は局所に限定される」というのは誤りです。 点鼻薬に限らず、局所に使うから全身への影響はない、という言い切りは誤りだと考えてください。 さらに大切なのが、アドレナリン作動成分が配合された点鼻薬を過度に使用すると、鼻粘膜の血管が反応しなくなり、逆に血管が拡張して二次充血を招き、鼻づまり(鼻閉)がひどくなりやすいという点です。点鼻薬を使いすぎて余計に鼻が詰まる、という現象は実際によく起こります。
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【(b)が誤り ―― アレルギー性でない鼻炎には無効】 クロモグリク酸ナトリウムは肥満細胞からのヒスタミンの遊離を抑える成分で、アレルギー性でない鼻炎や、副鼻腔炎等のような慢性のものには本来無効です。 アレルギーを抑えるための成分ですから、アレルギーでない鼻炎には効かない、というだけの話です。また、通常は抗ヒスタミン成分と組み合わせて用いられること、アレルギー性鼻炎の症状の緩和を目的とする医薬品であっても、医師の診断を受けることが症状の改善につながることも押さえどころです。 なお、クロモグリク酸ナトリウムについては、まれに重篤な副作用としてアナフィラキシーを生じることがある点にも注意が必要です。 【(c)正しい ―― リドカインは局所麻酔成分】 リドカイン、リドカイン塩酸塩は局所麻酔成分であり、鼻粘膜の過敏性や痛み、痒みを抑えることを目的として配合されている場合があります。 【(d)が誤り ―― 結核菌には効かない】 セチルピリジニウム塩化物は陽性界面活性成分で、黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌又はカンジダ等の真菌類に対する殺菌消毒作用を示しますが、結核菌やウイルスには効果がありません。 問73の口腔咽喉薬でも同じ成分が出てきました。陽性界面活性成分は結核菌とウイルスに効かないという守備範囲の限界は、分野をまたいで繰り返し問われます。ここに結核菌やウイルスを紛れ込ませるのが定番の手口です。

出典:登録販売者試験 令和8年度(群馬県 公表問題)出典元ページ

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