ヒト免疫不全ウイルス(以下「HIV」という。)及びHIV訴訟に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一…

医薬品に共通する特性と基本的な知識 第19問

ヒト免疫不全ウイルス(以下「HIV」という。)及びHIV訴訟に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。ア HIV訴訟は、血友病患者が、HIVの混入した原料血小板から製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。イ HIV訴訟は、国及び医療機関を被告として、1989年5月に大阪地裁、同年10月に東京地裁で提訴された。ウ HIV訴訟の和解を踏まえ、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療研究開発センター及び拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の様々な取り組みを推進してきている。エ HIV訴訟の和解を踏まえ、血液製剤の安全確保対策として、薬事行政組織の再編、情報公開の推進、健康危機管理体制の確立が行われたが、検査や献血時の問診の充実は図られなかった。

正答 (5)
正答は (5)。正しいのは(ウ)だけです。 【(ア)が誤り ―― 「原料血小板」ではなく「原料血漿」】 HIV訴訟は、血友病患者が、HIVが混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより感染した、という事件です。「血小板」ではありません。一字違いのひっかけですから、丁寧に読んでください。 血友病は血液凝固因子が不足する病気で、これを補うために凝固因子製剤が使われます。 多人数の血漿を集めて作るため、混入すると被害が広がるという構図です。 【(イ)が誤り ―― 被告は「国及び製薬企業」】
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HIV訴訟は、国および製薬企業を被告として提起されました。「医療機関」ではありません。提訴の時期と地裁(1989年5月に大阪地裁、同年10月に東京地裁)は設問のとおりで正しいので、被告の部分だけが誤りです。なお、1996年3月に両地裁で和解が成立しています。 【(ウ)正しい ―― 感染者への恒久対策】 和解を踏まえ、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療研究開発センターおよび拠点病院の整備、治療薬の早期提供などの取り組みが進められています。 【(エ)が誤り ―― 検査や問診の充実も図られた】 血液製剤の安全確保対策として、薬事行政組織の再編、情報公開の推進、健康危機管理体制の確立が行われたことに加え、検査や献血時の問診の充実も図られています。「図られなかった」という否定が誤りです。 ひっかけの型 …… 正しい内容を並べたうえで、最後の一項目だけを否定形にする作りです。 長い記述ほど末尾に注意して読んでください。 【関連して押さえたい点】 HIV訴訟を契機として、1999年に「誓いの碑」が建立されました。また、HIV訴訟の和解を踏まえ、感染症報告の義務づけや「緊急輸入」制度の創設等を内容とする改正薬事法が1996年に成立しました。生物由来製品感染等被害救済制度は、CJD訴訟を踏まえた2002年の薬事法改正で創設されたもので、HIV訴訟とは別の流れです。

出典:登録販売者試験 令和元年度(福岡県 公表問題)出典元ページ

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