全身的に現れる副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…

人体の働きと医薬品 第75問

全身的に現れる副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 皮膚粘膜眼症候群は、38℃以上の高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が比較的短時間のうちに全身の皮膚、口、眼等の粘膜に現れる病態である。b 中毒性表皮壊死融解症は、皮膚粘膜眼症候群と比較すると発生の頻度が低く、発症の原因となる医薬品が特定されており、発症機序が解明されているため、発症の予測が容易とされている。c 医薬品により生じる肝機能障害は、有効成分又はその代謝物の直接的肝毒性が原因で起きるアレルギー性のものと、有効成分に対する抗原抗体反応が原因で起きる中毒性のものに大別される。d 黄疸では、過剰となった血液中のビリルビンが尿中に排出されることにより、尿の色が濃くなることもある。

正答 (2)
正答は (2)。組み合わせは a 正、b 誤、c 誤、d 正 です。 【(a)正しい ―― 皮膚粘膜眼症候群の姿】 皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)は、38度以上の高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が、比較的短時間のうちに全身の皮膚、口、眼等の粘膜に現れる病態です。記述のとおりです。 名前のとおり「皮膚」「粘膜」「眼」の3か所に症状が出るのが特徴です。特に両眼の充血、目やに、まぶたの腫れ、目が開けづらいといった目の症状は重要で、失明等の後遺症を残すことがあります。
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【(b)が誤り ―― 予測は「困難」】 中毒性表皮壊死融解症(ライエル症候群)は、皮膚粘膜眼症候群と比較すると発生の頻度が低い、というところまでは正しいのですが、そのあとが誤りです。 正しくは、発症の原因となる医薬品が特定されておらず、発症機序も解明されておらず、そのため発症の予測は極めて困難とされています。問題文はこれを正反対に述べていますので誤りです。 2つの病態について、数値をまとめておきます。 皮膚粘膜眼症候群 …… 発生頻度は人口100万人あたり年間1〜6人 中毒性表皮壊死融解症 …… 発生頻度は人口100万人あたり年間0.4〜1.2人 どちらも、原因医薬品の使用開始後2週間以内に発症することが多いのですが、1か月以上経ってから起こることもあります。また、致命的な転帰をたどることがあり、皮膚症状が軽快した後も眼や呼吸器等に障害が残ることがある点も重要です。 なお、中毒性表皮壊死融解症は、皮膚粘膜眼症候群の進展型とみられています。 【(c)が誤り ―― 中毒性とアレルギー性が入れ替わっている】 医薬品により生じる肝機能障害は、次の2つに大別されます。 中毒性のもの …… 有効成分またはその代謝物の直接的な肝毒性が原因 アレルギー性のもの …… 有効成分に対する抗原抗体反応が原因 問題文は、この2つの名前を入れ替えていますので誤りです。毒性が原因なら中毒性、免疫が原因ならアレルギー性と、名前どおりに対応させれば間違えません。 肝機能障害は軽度では自覚症状がなく、健康診断等の血液検査(肝機能検査値の悪化)で初めて発見されることが多いという点もおさえておきましょう。 【(d)正しい ―― 尿の色が濃くなる】 黄疸は、ビリルビンが循環血液中に滞留して、皮膚や白眼の部分が黄色くなる病態です。加えて、過剰となった血液中のビリルビンが尿中に排出されることにより、尿の色が濃くなることもあります。記述のとおりです。 白眼や尿の色は、購入者からの訴えとして現れやすいものです。「なんとなく目が黄色い」「尿が濃い」といった話を聞いたら、副作用を疑って受診を勧める、という対応につなげてください。

出典:登録販売者試験 令和5年度(愛知県 公表問題)出典元ページ

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