企業からの副作用等の報告制度に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
医薬品の適正使用と安全対策 第112問
企業からの副作用等の報告制度に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 製造販売業者には、医薬品医療機器等法第68条の10第1項の規定に基づき、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品について、その副作用等によるものと疑われる健康被害の発生等を知ったときは、その旨を定められた期限までに厚生労働大臣に報告することが義務付けられている。b 医薬品医療機器等法第68条の10第1項の規定に基づく報告は、実務上は、同法第68条の13第3項の規定により報告書を医薬品PLセンターに提出することとされている。c 登録販売者を含む医薬関係者は、製造販売業者等が行う情報収集に協力するよう努めなければならないこととされている。d 副作用・感染症報告制度において、医薬品等との関連が否定できない感染症に関する症例情報の報告や研究論文について、製造販売業者等に対し国への報告義務を課している。
- (1)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (4)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
- (5)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
正答 (5)
正答は (5)。組み合わせは a 正、b 誤、c 正、d 正 です。
【(a)正しい ―― 製造販売業者の報告義務】
製造販売業者には、法第68条の10第1項の規定に基づき、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品について、その副作用等によるものと疑われる健康被害の発生等を知ったときは、その旨を定められた期限までに厚生労働大臣に報告することが義務付けられています。記述のとおりです。
定められた期限があるという点が、医薬関係者の報告との大きな違いです。
製造販売業者等の報告 …… 報告期限が定められている(15日以内、30日以内、定期報告など)
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医薬関係者(登録販売者を含む)の報告 …… 報告期限は定められていない
主な報告期限を挙げておきます。
15日以内 …… 使用上の注意から予測できないもので、死亡、重篤な症例。予測できるものでも、死亡の症例や、市販直後調査などによって得られた重篤な症例など
30日以内 …… 使用上の注意から予測できるもので、重篤(死亡を除く)な症例(市販直後調査などによって得られたもの等を除く)
定期報告 …… 副作用・感染症症例の定期報告、生物由来製品感染症定期報告
【(b)が誤り ―― 提出先は総合機構】
法第68条の10第1項の規定に基づく報告は、実務上は、法第68条の13第3項の規定により、報告書を独立行政法人医薬品医療機器総合機構に提出することとされています。医薬品PLセンターではありません。
医薬品PLセンターは、日本製薬団体連合会において平成7年7月に開設された、医薬品又は医薬部外品に関する苦情の相談を受け付ける機関です。副作用報告の窓口ではありません。
報告に関する法律上の建て付けを整理しておきましょう。
法律上の報告先 …… 厚生労働大臣
実務上の提出先 …… 独立行政法人医薬品医療機器総合機構
これは、医薬関係者による報告(法第68条の10第2項)についても同じです。
【(c)正しい ―― 情報収集への協力は努力義務】
登録販売者を含む医薬関係者は、製造販売業者等が行う情報収集に協力するよう努めなければならないこととされています。記述のとおりです。
「努めなければならない」という努力義務の形です。これは、法第68条の10第2項に基づく登録販売者自身の報告義務とは別のものです。
製造販売業者等の報告 …… 義務。報告期限あり
医薬関係者(登録販売者を含む)の報告 …… 義務。報告期限なし
医薬関係者による情報収集への協力 …… 努力義務
【(d)正しい ―― 感染症も報告の対象】
副作用・感染症報告制度において、医薬品等との関連が否定できない感染症に関する症例情報の報告や研究論文について、製造販売業者等に対し国への報告義務を課しています。記述のとおりです。
副作用だけでなく感染症も対象である点が重要です。なお、ヒト免疫不全ウイルス訴訟を踏まえた1996年の薬事法改正では、製薬企業に対する感染症報告の義務づけも行われています。
【承認後の調査】
あわせて、承認後の調査についても押さえておきましょう。
ダイレクト直後品目(既存の医薬品と明らかに異なる有効成分が配合されたもの) …… 承認後原則8年、安全性に関する調査及び調査結果の報告が求められる
スイッチ直後品目(医療用医薬品で使用されていた有効成分を一般用医薬品で初めて配合したもの) …… 承認後概ね3年
一般用医薬品についても承認後の調査が求められているという点が、しばしば問われます。
出典:登録販売者試験 令和6年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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