一般用医薬品の安全対策に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。…
医薬品の適正使用と安全対策 第118問
一般用医薬品の安全対策に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。日本では2003年8月までに、塩酸フェニルプロパノールアミンが配合された一般用医薬品による脳出血等の副作用症例が複数報告され、それらの多くが用法・用量の範囲を超えた使用又は禁忌とされている( a )の患者の使用によるものであった。そのため、厚生労働省から関係製薬企業等に対して、( b )の改訂、情報提供の徹底等を行うとともに、代替成分として( c )等への速やかな切替えについて指示がなされた。
- (1)a: 高血圧症 b: 効能又は効果 c: プソイドエフェドリン塩酸塩
- (2)a: 高血圧症 b: 使用上の注意 c: プソイドエフェドリン塩酸塩
- (3)a: 脂質異常症 b: 使用上の注意 c: ジヒドロコデインリン酸塩
- (4)a: 脂質異常症 b: 使用上の注意 c: プソイドエフェドリン塩酸塩
- (5)a: 脂質異常症 b: 効能又は効果 c: ジヒドロコデインリン酸塩
正答 (2)
正答は (2)。a は高血圧症、b は使用上の注意、c はプソイドエフェドリン塩酸塩です。
【塩酸フェニルプロパノールアミンをめぐる経緯】
この論点は、流れで覚えるのが確実です。
塩酸フェニルプロパノールアミンは、鼻充血や結膜充血を除去し、鼻づまり等の症状の緩和を目的として、鼻炎用内服薬、鎮咳去痰薬、かぜ薬等に配合されていた
2000年5月、米国において、塩酸フェニルプロパノールアミン含有医薬品(食欲抑制剤として使用されていたもの)を使用した女性に出血性脳卒中の発生リスクとの関連性が高いとの報告がなされ、米国内における自主的な販売中止が要請された
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日本では食欲抑制剤としての承認がなく、注意喚起がなされていた
その後も、2003年8月までに、塩酸フェニルプロパノールアミンが配合された一般用医薬品による脳出血等の副作用症例が複数報告された
それらの多くが、用法・用量の範囲を超えた使用又は禁忌とされている高血圧症の患者の使用によるものであった
そのため、厚生労働省から関係製薬企業等に対して、使用上の注意の改訂、情報提供の徹底等を行うとともに、代替成分としてプソイドエフェドリン塩酸塩等への速やかな切替えについて指示がなされた
【(a)高血圧症】
副作用症例の多くが、禁忌とされている高血圧症の患者の使用によるものでした。脂質異常症ではありません。
塩酸フェニルプロパノールアミンは交感神経系を刺激して血管を収縮させる成分ですので、血圧を上昇させます。したがって、高血圧症の患者では禁忌とされていたわけです。出血性脳卒中という副作用も、血圧上昇と結びついています。
【(b)使用上の注意】
改訂されたのは使用上の注意です。効能又は効果ではありません。
安全対策としての改訂ですので、効能効果ではなく、注意事項の側が改められた、と考えれば自然に判断できます。
【(c)プソイドエフェドリン塩酸塩】
代替成分として切り替えられたのは、プソイドエフェドリン塩酸塩です。
切替えの向きが繰り返し問われます。塩酸フェニルプロパノールアミンから、プソイドエフェドリン塩酸塩へです。これを逆にした選択肢が定番の誤りですので、確実に覚えてください。
切替え前 …… 塩酸フェニルプロパノールアミン
切替え後 …… プソイドエフェドリン塩酸塩
ジヒドロコデインリン酸塩は麻薬性鎮咳成分で、鼻づまりを和らげる成分ではありません。この時点で選択肢を外せます。
【プソイドエフェドリン塩酸塩についての注意】
切替え後の成分にも、注意すべき点があります。
交感神経系を刺激する作用が強い
「してはいけないこと」 …… 心臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害の診断を受けた人、前立腺肥大による排尿困難がある人
モノアミン酸化酵素阻害剤(セレギリン塩酸塩等)で治療を受けている人 …… 副作用が現れやすくなるおそれが高いため、使用を避ける(添付文書では「相談すること」)
依存性がある成分であり、濫用等のおそれのあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品の有効成分に含まれる
覚醒剤原料にも該当する
「安全な成分に切り替わった」のではなく、「高血圧症の患者への禁忌はそのまま引き継がれている」という点が重要です。
出典:登録販売者試験 令和6年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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最終更新日
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