眠気を促す薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。…
主な医薬品とその作用 第26問
眠気を促す薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。a 抗ヒスタミン薬を主薬とする催眠鎮静薬は、睡眠改善薬として一時的な睡眠障害の緩和に用いられるものであり、慢性的に不眠症状がある人や、医療機関において不眠症の診断を受けている人を対象とするものではない。b アリルイソプロピルアセチル尿素は、抗ヒスタミン成分であり、脳内におけるヒスタミン刺激を低下させることで、眠気を促す。c ジフェンヒドラミン塩酸塩は、妊娠中にしばしば生じる睡眠障害に用いられる。d ブロモバレリル尿素は、脳の興奮を抑え、痛覚を鈍くする作用があり、反復して摂取すると依存を生じることが知られている。
- (1)(a、c)
- (2)(b、c)
- (3)(b、d)
- (4)(a、d)
正答 (4)
正答は (4)。正しいのは(a)(d)の2つです。
【(a)正しい ―― 睡眠改善薬は一時的な不眠向け】
抗ヒスタミン薬を主薬とする催眠鎮静薬は、睡眠改善薬として一時的な睡眠障害(寝つきが悪い、眠りが浅い)の緩和に用いられるものであり、慢性的に不眠症状がある人や、医療機関において不眠症の診断を受けている人を対象とするものではありません。記述のとおりです。
慢性的な不眠は、背後に別の病気がある可能性もありますので、医療機関の受診を勧めることになります。
抗ヒスタミン成分による眠気の仕組みは、次のとおりです。脳内におけるヒスタミンは、覚醒の維持や調節を行う働きを担っています。抗ヒスタミン成分は、この働きを抑えることで眠気を促します。
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ヒスタミンが覚醒を保っているという点を覚えておけば、抗ヒスタミン成分がなぜ眠くなるのかを理屈で説明できます。
【(b)が誤り ―― アリルイソプロピルアセチル尿素は鎮静成分】
アリルイソプロピルアセチル尿素は、抗ヒスタミン成分ではありません。ブロモバレリル尿素と同じ鎮静成分で、脳の興奮を抑え、痛覚を鈍くする作用を示します。
抗ヒスタミン成分として睡眠改善薬に配合されるのは、ジフェンヒドラミン塩酸塩です。成分名の分類を入れ替える出題ですので、しっかり区別してください。
抗ヒスタミン成分 …… ジフェンヒドラミン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩、メキタジンなど
鎮静成分(尿素系) …… ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素
鎮静成分(生薬) …… チョウトウコウ、サンソウニン、カノコソウ、チャボトケイソウ、ホップ
【(c)が誤り ―― 妊娠中の睡眠障害には使えない】
妊娠中にしばしば生じる睡眠障害は、ホルモンのバランスや体形の変化等が原因であり、睡眠改善薬の適用対象ではありません。したがって、ジフェンヒドラミン塩酸塩を含有する睡眠改善薬の使用は避けることとされています。
「妊娠中の睡眠障害に用いられる」という記述は誤りです。
一方で、ジフェンヒドラミン塩酸塩は、吸収された成分の一部が乳汁中に移行して乳児に昏睡を生じるおそれがあるため、母乳を与える女性は使用を避けるか、使用する場合には授乳を避ける必要があります。妊娠中と授乳中、いずれについても注意がある成分です。
【(d)正しい ―― ブロモバレリル尿素には依存性がある】
ブロモバレリル尿素は、脳の興奮を抑え、痛覚を鈍くする作用があり、反復して摂取すると依存を生じることが知られています。記述のとおりです。
そのため、ブロモバレリル尿素は、濫用等のおそれのあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品の有効成分に含まれています。
ブロモバレリル尿素についての注意 …… 少量でも服用後の自動車の運転等は避ける。妊婦又は妊娠していると思われる女性は使用を避ける
過量摂取 …… かつて睡眠薬として自殺に用いられたことがあり、急性中毒に注意
なお、ブロモバレリル尿素やアリルイソプロピルアセチル尿素は、胎児に障害を引き起こす可能性があるため、妊婦または妊娠していると思われる女性は使用を避けることとされています。
出典:登録販売者試験 令和6年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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