次の記述は、輸入通関に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。…
関税法等 関税法等 第9問
次の記述は、輸入通関に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
- (1)外国貿易船に積み込んだ状態で輸入申告をすることが必要な貨物を輸入しようとする者は、当該貨物が他の貨物と混載されておらず、かつ、当該貨物の積付けの状況が検査を行うのに支障がない場合には、税関長の承認を受けることなく、当該貨物を保税地域に入れないで輸入申告をすることができる。
- (2)特例委託輸入者でその特例申告に係る特例申告書をその提出期限までに提出していない者は、その提出期限後においては、税関長に特例申告書を提出することができない。
- (3)申告納税方式が適用される輸入貨物のうち、当該輸入貨物の課税標準となるべき価格が1万円以下の物品を輸入しようとする者は、税関長への輸入申告を行うことを要しないこととされている。
- (4)輸入(納税)申告をしようとする者は、その輸入しようとする貨物の種類にかかわらず、予備審査制に基づく輸入貨物に係る予備申告を行うことができることとされている。
- (5)外国貿易船により輸入される貨物に係る予備審査制に基づく予備申告は、輸入申告予定日における外国為替相場が公示された日又は当該貨物に係る船荷証券が発行された日のいずれか遅い日から行うことができることとされている。
正答 (4)(5)
正答は、(4)、(5) の二つです。
【輸入申告の場所と時期】
関税法第67条の2第3項は、輸入申告はその申告に係る貨物を保税地域等に入れた後にするのが原則であるとしたうえで、三つの例外を置いています。第1号が同条第2項の承認を受けた場合、すなわち本船扱いや艀中扱いの場合、第2号が保税地域等に入れないで申告することにつき税関長の承認を受けた場合、第3号が特例輸入者または特例委託輸入者が輸入申告を行う場合です。
【各選択肢の検討】
(1) 誤りです。第67条の2第2項は、外国貿易船に積み込んだ状態で輸出申告または輸入申告をすることが必要な貨物について、「政令で定めるところにより税関長の承認を受けて」当該外国貿易船の係留場所を所轄する税関長に対して申告することができると定めています。他の貨物と混載されていないことや積付けの状況が検査に支障がないことは承認を受けるための要件であって、承認そのものを不要にする事情ではありません。
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(2) 誤りです。特例申告書は、提出期限を過ぎた後でも提出することができます。関税法第9条第2項第2号は「期限後特例申告書に記載された納付すべき税額」について納期限を定めており、期限後特例申告書の提出が制度として予定されていることが分かります。期限後になれば無申告加算税の問題は生じますが、提出できなくなるわけではありません。
(3) 誤りです。課税価格が1万円以下の物品については、関税定率法に基づき関税が免除される扱いがありますが、これは税額の話であって、輸入申告そのものを不要にするものではありません。少額であっても輸入しようとする者は輸入申告をしなければなりません。免税と申告の要否を混同させる肢です。
(4) 正しい記述です。予備審査制に基づく予備申告は、輸入しようとする貨物の種類にかかわらず行うことができます。予備申告は、貨物が到着する前に申告内容の審査や検査の要否の判断を進めておき、到着後の手続を速やかに済ませるための仕組みですから、対象貨物を限定する理由がありません。
(5) 正しい記述です。外国貿易船により輸入される貨物に係る予備申告は、輸入申告予定日における外国為替相場が公示された日と、当該貨物に係る船荷証券が発行された日とのいずれか遅い日から行うことができるものとされています。課税価格の計算に使う為替相場が定まり、かつ貨物の内容が船荷証券によって確定してはじめて、意味のある予備申告ができるという趣旨です。
【あわせて確認したいこと】
予備申告はあくまで本申告の前倒しの審査であり、これによって輸入の許可が出るわけではありません。貨物が到着し、保税地域等に搬入されるなどの要件が満たされた後に輸入申告が行われたものとして取り扱われます。予備申告と輸入申告の関係を取り違えないようにしてください。
出典:第57回 通関士試験 関税法等 第9問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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