次の記述は、関税の課税物件の確定の時期に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマー…
関税法等 関税法等 第16問
次の記述は、関税の課税物件の確定の時期に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、誤っている記述がない場合には、「0」をマークしなさい。
- (1)保税展示場に入れられた外国貨物のうち、当該保税展示場における販売又は消費を目的とするもの(関税法第4条第1項第3号の2に掲げるもの)に対し関税を課する場合の基礎となる当該貨物の性質及び数量は、当該貨物を当該保税展示場において展示又は使用の行為をすることが税関長により承認された時における現況による。
- (2)税関長が、保税地域に置くことが困難であると認め期間及び場所を指定して、保税地域以外の場所に置くことを許可した外国貨物で、その場所において亡失したもの(関税法第4条第1項第4号に掲げるもの)に対し関税を課する場合の基礎となる当該貨物の性質及び数量は、その亡失の時における現況による。
- (3)本邦と外国との間を往来する船舶への積込みの承認を受けて保税地域から引き取られた外国貨物である船用品(一括して積込みの承認を受けたものを除く。)で、その指定された積込みの期間内に船舶に積み込まれないもの(関税法第4条第1項第5号に掲げるもの)に対し関税を課する場合の基礎となる当該貨物の性質及び数量は、当該承認に係る外国貨物が保税地域から引き取られた時の現況による。
- (4)税関長が、1年の範囲内で運送の期間を指定して、一括して保税運送を承認した外国貨物で、その指定された運送の期間内に運送先に到着しないもの(関税法第4条第1項第5号に掲げるもの)に対し関税を課する場合の基礎となる当該貨物の性質及び数量は、当該承認に係る外国貨物が発送された時における現況による。
- (5)留置された貨物で、公売に付されるものに対し関税を課する場合の基礎となる当該貨物の性質及び数量は、その公売の時における現況による。
- (6)誤っている記述はない
正答 (3)
正答は (3)。
【課税物件の確定の時期】
関税法第4条は、関税を課する場合の基礎となる貨物の性質および数量を、原則として輸入申告の時における現況によるとしたうえで、ただし書で例外を列挙しています。輸入申告という行為がない場面や、長く保税地域に置かれて状態が変わる場面について、いつの状態を基準にするかを定めておく必要があるためです。
【各選択肢の検討】
(1) 正しい記述です。第4条第1項第3号の2は、保税展示場または総合保税地域に入れられた外国貨物のうち販売または消費を目的とするものなどについて、第62条の3第1項の規定による承認または第62条の11の規定による届出がされた時によると定めています。
解説の続きをみる続きを閉じる
(2) 正しい記述です。第4条第1項第4号は、保税地域にある外国貨物または第30条第1項第2号の規定により税関長の許可を受けた外国貨物で、亡失し、または滅却されたものについて、亡失または滅却の時によると定めています。
(3) 誤っている記述です。第4条第1項第5号の本文は、積込みの承認を受けて保税地域から引き取られた船用品等で指定された期間内に積み込まれないものについて、「積込み又は運送が承認された時」によると定めています。保税地域から引き取られた時によるのは、第23条第1項後段の規定により一括して積込みの承認を受けた場合に限られます。本肢は一括承認を受けたものを除くとしながら、一括承認の場合の基準時を当てはめており、そこが誤りです。
(4) 正しい記述です。第4条第1項第5号の括弧書きは、第63条第1項後段の規定により一括して運送の承認を受けた場合について、「当該承認に係る外国貨物が発送された時」によると定めています。一括承認では個々の貨物ごとに承認の時点を捉えられないので、現実に動き出した時を基準にするわけです。
(5) 正しい記述です。第4条第1項第7号は、収容され、もしくは留置された貨物、差押物件または領置物件で、公売に付され、または随意契約により売却されるものについて、公売または売却の時によると定めています。
【一括承認の場合をまとめて押さえる】
個別の積込み承認 → 積込みが承認された時
一括の積込み承認 → 保税地域から引き取られた時
個別の運送承認 → 運送が承認された時
一括の運送承認 → 発送された時
一括の場合は、承認の時ではなく貨物が動いた時を基準にする、という共通の発想で整理できます。本問はこの四つを入れ替えて誤りを作っていますので、表にして覚えるのが確実です。
出典:第57回 通関士試験 関税法等 第16問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
「関税法等」のほかの問題
- 2024年(令和6年) 関税法等 第30問次の記述は、関税定率法第7条に規定する相殺関税に関するものであるが、その記述の誤っている
- 2025年(令和7年) 関税法等 第13問次の記述は、関税の軽減、免除又は払戻しに関するものであるが、その記述の正しいものはどれか
- 2025年(令和7年) 関税法等 第21問次の記述は、物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約(ATA条約)の実施に伴う関税
- 2025年(令和7年) 関税法等 第29問次の記述は、関税法に規定する輸出してはならない貨物に関するものであるが、その記述の誤って
- 2024年(令和6年) 関税法等 第12問次の記述は、保税地域に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、そ
- 2024年(令和6年) 関税法等 第20問次の記述は、関税法に規定する貨物の運送に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか
スポンサーリンク

