次の記述は、関税法第73条に規定する輸入の許可前における貨物の引取りに関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。…

関税法等 関税法等 第21問

次の記述は、関税法第73条に規定する輸入の許可前における貨物の引取りに関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、正しい記述がない場合には、「0」をマークしなさい。

正答 (3)
正答は (3)。 【輸入の許可前における貨物の引取り(第73条)】 関税法第73条第1項は、外国貨物(特例申告貨物を除く。)を輸入申告の後、輸入の許可前に引き取ろうとする者は、関税額に相当する担保を提供して税関長の承認を受けなければならないと定めています。そのうえで括弧書きにより、担保の額の基礎となる関税額からは、過少申告加算税および一定の重加算税に相当する額が除かれています。 制度の趣旨は、課税価格の決定に時間がかかる場合などに、貨物を先に引き取らせて流通の停滞を防ぐことにあります。関税の確保は担保で代替するという仕組みです。
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【各選択肢の検討】 (1) 誤りです。一の輸入申告に係る貨物について承認を受けた場合に、その貨物を分割して引き取ることを禁じる規定は置かれていません。分割して引き取ることができます。 (2) 誤りです。関税法第7条の14第2項は、納税申告に係る貨物の輸入の許可前にする修正申告は、先の納税申告に係る書面に記載した税額等を補正することにより行うことができると定めています。許可前引取りの承認を受けた後であっても、輸入の許可前に修正申告をすることは妨げられません。 (3) 正しい記述です。第73条第1項の括弧書きにより、提供すべき担保の額の基礎となる関税額からは、過少申告加算税および第12条の4第1項等の重加算税に相当する額が除かれます。したがって、更正に基づき過少申告加算税が課されているときは、その額を除いた関税額に相当する担保を提供することになります。附帯税まで担保させるのは行き過ぎであるという判断によるものです。 (4) 誤りです。第73条第1項は貨物の課税の有無で区別していません。無税の貨物についても承認を受けることができます。無税であれば提供すべき担保の額がないというだけのことです。許可前に引き取りたい事情は、税額の有無とは別に生じ得ます。 (5) 誤りです。特例輸入者や特例委託輸入者について、第73条第1項の担保の提供を要しないとする規定は置かれていません。なお、特例申告貨物は同項の括弧書きで対象から除かれていますが、それは特例申告貨物についてはそもそも納税申告の前に輸入の許可を受ける仕組みになっているからであって、担保が免除されるという話ではありません。 【許可前引取りの効果】 第73条第3項により、承認を受けた外国貨物は、課税物件の確定の時期(第4条)、適用法令(第5条)などの規定を除き、内国貨物とみなされます。したがって自由に処分できる一方で、税額を確定させる手続はなお残っています。この「一部だけ内国貨物とみなす」という構造が、更正の請求の期間の起算点(承認の日の翌日から起算して5年)などにも影響していますので、関連づけて理解しておきましょう。

出典:第57回 通関士試験 関税法等 第21問(財務省 税関 公表)出典元ページ

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