次の記述は、関税の軽減、免除又は払戻しに関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークし…
関税法等 関税法等 第23問
次の記述は、関税の軽減、免除又は払戻しに関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、正しい記述がない場合には、「0」をマークしなさい。
- (1)本邦から輸出された貨物でその輸出の許可の日から1年を経過した後に輸入されるものについては、その輸出の許可の際の性質及び形状が変わっていないものであっても、関税定率法第14条第10号(無条件免税)の規定により関税の免除を受けることができない。
- (2)加工のため本邦から輸出され、その輸出の許可の日から1年以内に輸入される貨物については、本邦においてその加工をすることが困難であると認められるものに限り、関税定率法第11条(加工又は修繕のため輸出された貨物の減税)の規定により関税の軽減を受けることができる。
- (3)関税暫定措置法第9条第1項(軽減税率等の適用手続)に規定する軽減税率の適用を受けて貨物を輸入しようとする者は、その軽減される関税の額に相当する担保を税関長に提供しなければならない。
- (4)関税を納付して輸入された貨物のうち品質が契約の内容と相違するため返送することがやむを得ないと認められる貨物であって、その輸入の時の性質及び形状に変更を加えないものを本邦から返送のため輸出するときは、当該貨物がその輸入の許可の日から3月以内に保税地域に入れられたものである場合に限り、関税定率法第20条第1項(違約品等の再輸出又は廃棄の場合の戻し税等)の規定により関税の払戻しを受けることができる。
- (5)修繕のため本邦から輸出され、その輸出の許可の日から1年以内に輸入される貨物については、本邦においてその修繕をすることが困難であると認められるものに限り、関税定率法第11条(加工又は修繕のため輸出された貨物の減税)の規定により関税の軽減を受けることができる。
- (6)正しい記述はない
正答 (2)
正答は (2)。
【加工又は修繕のため輸出された貨物の減税(関税定率法第11条)】
第11条は、加工または修繕のため本邦から輸出され、その輸出の許可の日から1年(やむを得ない理由があり税関長の承認を受けたときは、1年を超え税関長が指定する期間)以内に輸入される貨物について、関税を軽減することができると定めています。
ここで重要なのが括弧書きで、「加工のためのものについては、本邦においてその加工をすることが困難であると認められるものに限る」とされています。つまり、この限定は加工にだけかかっており、修繕には及びません。国内でできる加工をわざわざ外国で行うことを税制で後押しする必要はない一方、修繕は製造元でなければできない場合が多く、そのような限定になじまないという考え方です。
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【各選択肢の検討】
(1) 誤りです。関税定率法第14条第10号は、本邦から輸出された貨物でその輸出の許可の際の性質および形状が変わっていないものを無条件免税の対象としています。ここには輸出の許可の日から何年以内という期間の制限がありません。1年を経過した後に輸入されるものであっても、性質および形状が変わっていなければ免除を受けることができます。第11条の減税に1年という期間があることと混同させる肢です。
(2) 正しい記述です。第11条の括弧書きのとおり、加工のため輸出された貨物については、本邦においてその加工をすることが困難であると認められるものに限って軽減を受けることができます。
(3) 誤りです。関税暫定措置法第9条第1項は、軽減税率の適用を受けようとする者は政令で定める手続をしなければならないと定めるにとどまり、軽減される関税の額に相当する担保を一律に提供しなければならないとはしていません。用途を限った軽減税率であることから、用途に関する手続が中心になります。
(4) 誤りです。関税定率法第20条第1項は、違約品等を返送のため輸出する場合の払戻しについて、当該貨物がその輸入の許可の日から「六月」以内に保税地域に入れられたものである場合に限ると定めています。3月ではありません。やむを得ない理由があり税関長の承認を受けたときは、6月を超え1年以内において税関長が指定する期間となります。
(5) 誤りです。前述のとおり、本邦においてすることが困難であるという限定は加工についてのものであり、修繕には付されていません。修繕のため輸出された貨物は、国内で修繕できるものであっても、1年以内に輸入されるものであれば軽減の対象となります。
【期間の一覧】
加工または修繕のための輸出 輸出の許可の日から1年以内に輸入
違約品等の再輸出の戻し税 輸入の許可の日から6月以内に保税地域へ搬入
特定用途免税の用途外使用 輸入の許可の日から2年
再輸入免税(第14条第10号) 期間の制限なし
数字のある規定とない規定を対にして覚えておくと、本問のような「期間を入れ替える」「期間がないものに期間を付ける」という作りに強くなれます。
出典:第57回 通関士試験 関税法等 第23問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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