旋回半径(r)を求める式で正しいものはどれか。ただし速度をV、バンク角をθ、重力加速度をG、円周率をπとする。…
航空工学 第7問
旋回半径(r)を求める式で正しいものはどれか。ただし速度をV、バンク角をθ、重力加速度をG、円周率をπとする。
正答 (2)
正答は (2)。旋回半径の式は次のとおりです。
r = V² ÷(G × tanθ)
r …… 旋回半径
V …… 速度
θ …… バンク角
G …… 重力加速度
【式の導き方】
水平旋回中、機体には次の二つが釣り合っています。
揚力の垂直成分 = 重量
L × cosθ = W
揚力の水平成分 = 向心力
L × sinθ = W × V² ÷(G × r)
上の式で下の式を割ると、Lと W が消えて
tanθ = V² ÷(G × r)
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これを r について解けば、
r = V² ÷(G × tanθ)
【この式が教えてくれること】
速度の2乗に比例
速度が2倍になれば、旋回半径は4倍
tanθに反比例
バンクを深くすれば半径は小さくなる
重量は関係しない
重い機体も軽い機体も、同じ速度・同じバンクなら
同じ半径で回る
重量が式に出てこないのは、導出の途中で消えたためです。直感に反しますが、これは重要な性質です。
【速度の影響の大きさ】
120ktでバンク30° …… 半径は約0.36nm(約670m)
240ktで同じバンク …… 半径は約1.45nm(4倍)
速度が上がると旋回半径は急激に大きくなります。高速で進入すると旋回が膨らみ、経路から外れるのはこのためです。
【旋回率との関係】
旋回率(1秒あたり何度回るか)は、
旋回率 ∝ tanθ ÷ V
速度に反比例します。速く飛ぶほど、同じバンクではゆっくりしか向きが変わりません。
標準旋回(毎秒3°)に必要なバンク角
≒ 速度(kt)÷ 10 + 7
120ktなら約19°、200ktなら約27°です。実務でよく使う近似式なので、覚えておくと役に立ちます。
【荷重倍数との関係】
荷重倍数 = 1 ÷ cosθ
バンク30° …… 1.15G
バンク45° …… 1.41G
バンク60° …… 2.00G
バンクを深くすれば半径は小さくなりますが、荷重倍数が増え、失速速度も上がります。無制限に深くはできません。
出典:令和5年3月期 航空従事者学科試験 運航管理者 航空工学 問7(国土交通省 公表)出典元ページ
最終更新日
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