放射線による身体的影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
エックス線の生体に与える影響に関する知識 第35問
放射線による身体的影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- (1)白内障は、眼の水晶体上皮の被ばくによる障害で、早期影響に分類される。
- (2)放射線による皮膚障害のうち、脱毛は、潜伏期が6か月程度で、晩発影響に分類される。
- (3)晩発影響の一つである白血病の潜伏期は、その他のがんに比べて長い。
- (4)晩発影響には、その重篤度が、被ばく線量に依存するものとしないものがある。
- (5)晩発影響に共通する特徴は、影響を発生させる被ばく線量に、しきい値が無いことである。
正答 (4)
正答は (4)。晩発影響には、その重篤度が被ばく線量に依存するものとしないものがあります。
【晩発影響の中身】
白内障 晩発影響・確定的影響(重篤度が線量に依存)
再生不良性貧血 晩発影響・確定的影響
がん、白血病 晩発影響・確率的影響(重篤度は依存しない)
→ 両方が含まれる
【二つの分類は別の軸】
早期/晩発 現れるまでの時間
確定的/確率的 しきい値の有無
時間の分類と、しきい値の分類は別です。晩発影響だからといって、確率的影響とは限りません。
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【ほかの選択肢】
(1) 白内障は、晩発影響に分類される → 「早期影響」は誤り
(2) 脱毛は、潜伏期が2~3週間程度で、早期影響に分類
される → 「6か月程度で晩発影響」は誤り
(3) 白血病の潜伏期は、その他のがんに比べて短い
(5) 晩発影響にも、しきい値のあるもの(白内障など)がある
【(5)が誤りなわけ】
(4)と(5)は、同じことを裏表から述べています
(4) 重篤度が線量に依存するものとしないものがある
→ 確定的影響と確率的影響の両方がある
(5) 共通する特徴は、しきい値が無いこと
→ すべて確率的影響
二つは両立しません。どちらかが誤りです。白内障という実例を思い出せば、(4)が正しいと分かります。
【脱毛が早期影響なわけ】
毛のうの細胞は、分裂が盛んで感受性が高い
被ばくすると比較的早く細胞が失われ、2~3週間で脱毛が始まります。しきい線量は約3Gyです。
【白血病の潜伏期が短いわけ】
白血病 被ばく後2~3年から増え、7~8年で頂点
そのほかのがん 10年以上たってから増える
血液の細胞は入れ替わりが速いので、変異が形になるのも早いのです。
【早期影響と晩発影響】
早期影響 数週間以内 → 脱毛、紅斑、造血機能低下、不妊
晩発影響 数か月以上 → 白内障、がん、白血病
出典:エックス線作業主任者 2023年上半期実施分(2023年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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