65 歳女性。2 日ほど前から、下腹部の痛みを感じ、皮疹が発現したため、かかりつけ医を受診したところ、帯状疱疹と診断され…
薬学実践問題(化学) 第209問
65 歳女性。2 日ほど前から、下腹部の痛みを感じ、皮疹が発現したため、かかりつけ医を受診したところ、帯状疱疹と診断された。以下の処方が出され、処方箋を持って薬局を訪れた。面談で「1 日5 回飲むのは大変で飲み忘れると思う」と訴えがあった。(処方)アシクロビル錠400 mg 1 回2 錠(1 日10 錠)1 日5 回 朝食後・昼食後・おやつ時・夕食後・就寝前 7 日分この患者は、この薬局をかかりつけとして日頃から利用していたので、薬歴を確認したところ、3 年前にも帯状疱疹でバラシクロビル塩酸塩錠500 mg を服用しており、1 日3 回服用でもアドヒアランスが良好ではなかったことが判明した。そこで、薬剤師は医師に連絡をとり、アドヒアランスが不良となる可能性があることを伝え、1 日1 回のアメナメビル錠への変更を提案したところ、承諾を得たので、以下の処方に変更し、患者に服薬指導した。(変更後の処方)アメナメビル錠200 mg 1 回2 錠(1 日2 錠)1 日1 回 朝食後 7 日分次のア~ウは、この患者に対して検討されたアシクロビル、バラシクロビル、アメナメビルの構造式のいずれかを示す。これらの薬物に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。ア イウ
- (1)アはイのプロドラッグであり、イに比べて1 日の服用回数が少ない。
- (2)ア及びイの構造に含まれる核酸塩基はグアニンである。
- (3)ア~ウはすべて塩基性官能基をもつ。
- (4)ウはDNA 複製の基質として取り込まれ、ウイルスDNA 鎖の伸長を阻害する。
- (5)今回最初に処方された薬物イが最終的にウに変更された。
正答 (4)
正答は (4)。ウのアメナメビルは核酸の構造をもたず、ヘリカーゼ・プライマーゼ複合体を阻害する薬で、DNA に取り込まれる基質ではありません。
ア はバラシクロビル、イ はアシクロビル、ウ はアメナメビルです。アシクロビルはウイルスのチミジンキナーゼでリン酸化され、三リン酸体が DNA ポリメラーゼを阻害し、DNA 鎖に取り込まれて伸長を止めます。
【ほかの選択肢】
(1) バラシクロビルはアシクロビルのバリンエステルで、吸収がよく、帯状疱疹では1日3回で済む(アシクロビルは1日5回) 正しい
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(2) ア・イ はどちらもグアニンを核酸塩基とする構造 正しい
(3) 出題ではいずれも塩基性官能基(窒素原子)をもつとされている。ア はバリンのアミノ基とグアニン、イ はグアニン、ウ は含窒素複素環をもつ 正しい
(5) 最初の処方はイのアシクロビルで、最終的にウのアメナメビルに変わった 正しい
出典:第106回 薬剤師国家試験 問209(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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