65 歳女性。体重50 kg。術後肺炎と診断され、喀痰から緑膿菌が検出された。医師の指示により、シプロフロキサシン注射液…
薬学実践問題(生物) 第224問
65 歳女性。体重50 kg。術後肺炎と診断され、喀痰から緑膿菌が検出された。医師の指示により、シプロフロキサシン注射液が静脈内投与された。検査部で、患者の痰から分離・同定した緑膿菌を培養し、薬剤感受性試験としてディスク法を実施した。ディスク法の説明寒天培地に一定量の菌を均一に広げた後、上にディスク(一定量の抗菌薬を染み込ませたろ紙)を置いて培養する方法(図1 参照)。ディスクから培地に拡散した抗菌薬によって菌の発育阻止円ができ、その直径を測定する。多剤耐性緑膿菌の場合、判定に用いる抗菌薬(β︲ラクタム系、フルオロキノロン系及びアミノ配糖体系の3 系統)の種類と判定に適した濃度は決められており、指定の条件で一定時間培養後、生じた阻止円の直径をもとに、感受性か耐性かを判断する。今回は、この患者由来の緑膿菌と通常の緑膿菌基準株を用いた。また、指定されたイミペネム(IPM)、シプロフロキサシン(CPFX)、アミカシン(AMK)の3剤に加え、抗菌薬XとYも調べた。その結果を図2 に示す。本試験とその結果に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)本法は、微量液体希釈法よりも最小発育阻止濃度(MIC)を算出するのに適している。
- (2)阻止円の直径が大きいほど、その抗菌薬への感受性が高い。
- (3)この患者より単離した緑膿菌は、多剤耐性菌である。
- (4)抗菌薬Xは、この患者の治療薬候補になる。
- (5)抗菌薬Yは、この患者の治療薬候補にはならない。
正答 (2)(3)
正答は (2)と(3)。阻止円が大きいほど感受性が高く、患者の株は IPM・CPFX・AMK の3系統すべてで阻止円がほとんどないので多剤耐性緑膿菌です。
図2では、基準株は IPM・AMK・CPFX・Y で大きな阻止円ができていますが、患者由来の株は IPM・AMK・CPFX のまわりにわずかな縁しかなく、Y だけに大きな阻止円ができています。X は両方の株で阻止円がありません。
【ほかの選択肢】
(1) ディスク法は阻止円の大きさで感受性を判定する方法で、MIC を求めるには微量液体希釈法の方が適している 誤り
解説の続きをみる続きを閉じる
(4) 抗菌薬Xは患者由来の株で阻止円ができず、治療薬の候補にならない 誤り
(5) 抗菌薬Yは患者由来の株でも大きな阻止円ができており、治療薬の候補になる 誤り
出典:第107回 薬剤師国家試験 問224(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
「薬学実践問題(生物)」のほかの問題
- 2026年(令和8年) 第223問51 歳男性。身長 173 cm、体重 81 kg。仕事で自動車を運転することがあり、排
- 2021年(令和3年) 第221問45 歳男性。175 cm、55 kg。過去に痛風発作を経験したことがあったが、その後、
- 2023年(令和5年) 第219問85 歳男性。中等度の認知症及び高血圧症の治療中。部屋の中ではつたい歩きができるが、活動
- 2024年(令和6年) 第216問54 歳女性。数ケ月前より、咽頭痛及び頸部リンパ節腫脹を認めた。精査の結果、悪性リンパ腫
- 2024年(令和6年) 第224問3 歳5 ケ月女児。台所で沸かしていたやかんのお湯をかぶり、体表の熱傷(Ⅱ度)で救急搬送
- 2025年(令和7年) 第225問55 歳女性。身長162 cm、体重51 kg。腹痛と微熱が続くため総合病院内科を受診し
スポンサーリンク




