1 歳6 ヶ月男児。身長75 cm、体重10 kg。1 歳半健診で極度の下肢の変形を指摘され、医療機関を受診した。男児に…
薬学実践問題(実務) 第236問
1 歳6 ヶ月男児。身長75 cm、体重10 kg。1 歳半健診で極度の下肢の変形を指摘され、医療機関を受診した。男児に既往歴はなく、出生は妊娠39 週20日、自然分娩で、身長50 cm、出生体重3,010 g、頭囲34 cm であった。出生後は完全母乳栄養で、現在は母乳に加え離乳食を1 日3 回摂取しているが、1 回の摂取量は平均的な摂取量の半分程度であった。来院時の検査値及び所見は以下のとおりであり、医師が治療薬について薬剤師に相談した。(検査値及び所見)血清25︲ヒドロキシビタミンD 8 ng/mL(20 ng/mL 以下は不足)補正血清カルシウム8.0 mg/dL(基準値9.4~10.8 mg/dL)血清リン5.3 mg/dL(基準値4.5~6.2 mg/dL)血清ALP 2,039 IU/L(基準値395~1,339 IU/L)血中副甲状腺ホルモン(intact︲PTH)549 pg/mL(基準値10~65 pg/mL)単純X 線像で内反膝(O 脚)、骨幹端の杯状陥凹あり。この患児に対する治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。
- (1)グルコン酸カルシウム注射液
- (2)炭酸水素ナトリウム注射液
- (3)チアミン塩化物塩酸塩注射液
- (4)アルファカルシドール内用液
- (5)レボカルニチン内用液
正答 (1)(4)
正答は (1)と(4)。ビタミンD欠乏性くる病で低カルシウム血症があり、カルシウムの補充と活性型ビタミンDを使います。
完全母乳栄養と食事量の少なさから、25-ヒドロキシビタミンD が 8 ng/mL と低く、低カルシウム血症、ALP と PTH の上昇、O脚と骨幹端の杯状陥凹がみられ、ビタミンD欠乏性くる病と考えられます。低カルシウム血症にはグルコン酸カルシウム注射液でカルシウムを補い、アルファカルシドール(肝臓で活性型になるビタミンD₃誘導体)で腸管からのカルシウム吸収を高めます。
【ほかの選択肢】
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(2) 炭酸水素ナトリウムは代謝性アシドーシスの補正に使う 誤り
(3) チアミンは脚気・ウェルニッケ脳症など B₁欠乏の治療に使う 誤り
(5) レボカルニチンはカルニチン欠乏症の治療に使う 誤り
出典:第108回 薬剤師国家試験 問236(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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