建物の表題部の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは,後記1 から5 までのうち,どれか。…

午後の部(不動産登記法・土地家屋調査士法) 午後の部 第13問

建物の表題部の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは,後記1 から5 までのうち,どれか。ア 建物の表題部所有者であるAの申請によりされたAを所有権の登記名義人とする所有権の保存の登記が錯誤により抹消された場合には,その建物の所有者Bの申請又は職権により,当該建物についての表題登記を改めてすることとなる。イ 建物の表題部所有者の相続人を所有権の登記名義人とする所有権の保存の登記が錯誤により抹消された場合には,登記官において当該表題部所有者が所有権を有していたことを確認することができるときであり,かつ,当該建物が現存するときであっても,当該建物の登記記録は閉鎖される。ウ 建物を新築する場合において,不動産工事の先取特権の保存の登記がされた建物の建築が完了したときは,当該建物の所有者は,当該建物の表題登記を申請する必要がない。エ 所有権の登記がある建物の附属建物を新築する場合において,不動産工事の先取特権の保存の登記がされた後附属建物の建築が完了したときは,当該附属建物が属する建物の所有権の登記名義人は,遅滞なく,当該附属建物の新築による建物の表題部の変更の登記を申請しなければならない。オ Aが表題部所有者である甲建物と,Aが表題部所有者である乙建物の附属建物として登記されている丙建物とが,増改築工事により一個の建物となった場合には,甲建物と丙建物が一個の建物となった日から1 月以内に,合体後の建物についての建物の表題登記並びに合体前の甲建物及び乙建物についての表題部の登記の抹消を申請しなければならない。

正答 (2)
正答は (2)。正しいのはアとエです。 【ア】正しい 表題部所有者A自身の申請でされた所有権の保存の登記が錯誤により抹消されたということは、Aを所有者とした登記そのものが誤っていたことになります。登記の実務では、この場合は登記記録を閉鎖し、真の所有者Bの申請又は登記官の職権により、改めて建物の表題登記をする扱いとされています。 【イ】誤り 表題部所有者の相続人を名義人とする所有権の保存の登記が錯誤により抹消された場合でも、登記官が、表題部所有者が所有権を有していたことを確認でき、建物が現存するときは、登記記録を閉鎖しないで、表題部所有者の記録を回復する扱いとされています。相続人への保存の登記が誤っていただけで、表題部所有者の記録は正しかったからです。必ず閉鎖されるとする点が誤りです。
解説の続きをみる続きを閉じる
【ウ】誤り 建物を新築する場合の不動産工事の先取特権の保存の登記は、設計書による建物の表示で、建物の完成前にされます(不動産登記法86条)。建物の建築が完了したときは、その登記記録の表題部に表題登記がされ(不動産登記規則162条1項)、所有者は遅滞なく所有権の保存の登記を申請しなければなりません(不動産登記法87条1項)。先取特権の保存の登記がされていても、建物の表題登記(不動産登記法47条1項)の申請は必要です。 【エ】正しい 所有権の登記がある建物の附属建物を新築する場合の不動産工事の先取特権の保存の登記(不動産登記法86条3項)がされた後、附属建物の建築が完了したときは、その建物の所有権の登記名義人は、遅滞なく、附属建物の新築による建物の表題部の変更の登記を申請しなければなりません(不動産登記法87条2項)。 【オ】誤り 増改築工事で一個の建物になったのは、甲建物と、乙建物の附属建物である丙建物です。乙建物の主である建物は残っているので、乙建物の表題部の登記を抹消することにはなりません。合体による登記等(不動産登記法49条1項)の対象は、合体した甲建物と丙建物です。「乙建物についての表題部の登記の抹消」を申請するとする点が誤りです。 【まとめ】 正しいのはアとエで、この組合せは (2) です。

出典:2019年(令和元年度) 土地家屋調査士試験 午後の部 第13問(法務省 公表)出典元ページ

最終更新日

この回を通しで解く この分野を年度横断で解く

「午後の部(不動産登記法・土地家屋調査士法)」のほかの問題

  1. 2022年(令和4年度) 午後の部 第4問登記記録等の保存期間に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記
  2. 2022年(令和4年度) 午後の部 第20問土地家屋調査士又は土地家屋調査士法人に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているもの
  3. 2023年(令和5年度) 午後の部 第17問共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記に関する次のアからオまでの記述のうち
  4. 2024年(令和6年度) 午後の部 第13問建物の所在に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1 から5
  5. 2025年(令和7年度) 午後の部 第9問地積測量図に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1 から5
  6. 2021年(令和3年度) 午後の部 第5問登記の申請の添付情報に関する次のアからオまでの記述のうち,誤っているものの組合せは,後記

問題文・解答の修正依頼

スポンサーリンク