次の対話は,建物の種類の定め方に関する教授と学生との対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち,正…

午後の部(不動産登記法・土地家屋調査士法) 午後の部 第14問

次の対話は,建物の種類の定め方に関する教授と学生との対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち,正しいものの組合せは,後記1 から5 までのうち,どれか。教授: 建物の種類は,建物の主な用途により定めることとされています。100 個の区分建物からなる一棟の建物に属する1 個の甲区分建物が事務所として利用されているが,それ以外の99 個の区分建物が独立して居住の用に供されているときは,甲区分建物に関する建物の種類は,どのように定められますか。学生:ア その場合には,一棟の建物に属するほぼ全ての区分建物が居住の用に供されていますので,甲区分建物に関する建物の種類も「居宅」と定められます。教授: 区分建物でない建物として登記されている6 階建てのビルについて,1 階から3 階までをパチンコ店,4 階から5 階までを映画館,6 階をオーナーが居住する部分として利用されている場合には,当該ビルに関する建物の種類は,どのように定められますか。学生:イ 当該ビルに関する建物の種類は「遊技場・映画館・居宅」と定められます。教授: 区分建物でない建物に店舗として利用されている部分と居宅として利用されている部分とがある場合において,当該店舗として利用されている部分の面積が当該居宅として利用されている部分の面積に比べて著しく小さいときは,当該建物に関する建物の種類を「居宅・店舗」と定めることができますか。学生:ウ 店舗として利用される部分も当該建物の主な用途と認められるのであれば「居宅・店舗」と定めることができます。教授: では,野球場として利用される開閉式円形ドーム屋根付きの建物について,当該建物内に店舗や駐車場が設けられている場合には,これら全ての用途を建物の種類として定める必要がありますか。学生:エ はい。当該建物の種類は「野球場・店舗・駐車場」と定めなければなりません。教授: 「保育所」や「教習所」を建物の種類として定めることはできますか。学生:オ いいえ。「保育所」や「教習所」は,不動産登記規則及び不動産登記事務取扱手続準則に規定された種類の区分に該当しないので,建物の種類として定めることはできません。

正答 (3)
正答は (3)。正しいのはイとウです。 建物の種類は、建物の主な用途により、居宅・店舗・寄宿舎・共同住宅・事務所・旅館・料理店・工場・倉庫・車庫・発電所・変電所に区分して定め、これらに該当しない建物は、これに準じて定めます(不動産登記規則113条1項)。主な用途が二以上あるときは、その二以上の用途で定めます(同条2項)。準則80条には、規則の区分に該当しない建物の種類の例(劇場・映画館・遊技場・野球場など)が挙げられています。 【ア】誤り 区分建物は一個の建物として登記されるので、種類も区分建物ごとに、その区分建物の主な用途で定めます。ほかの99個が居住用でも、甲区分建物が事務所として利用されていれば、甲区分建物の種類は「事務所」です。
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【イ】正しい 区分建物でない6階建てのビルで、パチンコ店(遊技場)、映画館、オーナーの居宅として利用されている部分がそれぞれ主な用途といえるときは、二以上の用途により種類を定めます(不動産登記規則113条2項)。種類は「遊技場・映画館・居宅」となります。 【ウ】正しい 主な用途が二以上の場合には、その用途により種類を定めます(不動産登記規則113条2項)。店舗部分の面積が居宅部分より著しく小さくても、店舗としての利用も建物の主な用途と認められるのであれば、「居宅・店舗」と定めることができます。 【エ】誤り 建物の種類は「主な用途」で定めます(不動産登記規則113条1項)。野球場として利用される建物の中に店舗や駐車場が設けられていても、それが野球場に附随する部分にすぎないときは、主な用途とはいえないので、種類は「野球場」と定めれば足ります。全ての用途を種類として定める必要はありません。 【オ】誤り 規則の区分に該当しない建物は、「これに準じて」種類を定めることができます(不動産登記規則113条1項)。保育所や教習所として使われる建物なら、その用途に応じて「保育所」「教習所」と定めることができます。準則などの区分に該当しないから定められない、ということはありません。 【まとめ】 正しいのはイとウで、この組合せは (3) です。

出典:2021年(令和3年度) 土地家屋調査士試験 午後の部 第14問(法務省 公表)出典元ページ

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