建物の表題部の変更又は更正の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,誤っているものの組合せは,後記1 から5 までのう…

午後の部(不動産登記法・土地家屋調査士法) 午後の部 第15問

建物の表題部の変更又は更正の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,誤っているものの組合せは,後記1 から5 までのうち,どれか。ア 表題部所有者は,附属建物の新築の年月日を更正する登記を申請することができる。イ 表題登記のある建物の2 階部分を増築した場合において,当該建物の1 階部分の床面積が誤って登記されていることが判明したときは,登記の目的を「建物の表題部の変更登記」として,当該建物の1 階部分及び2 階部分の床面積を現況と合致させる旨の登記を申請することができる。ウ 甲建物の附属建物の床面積についての表題部の更正の登記をするときは,附属建物の表示に関する表題部に附属建物の種類,構造及び更正後の床面積の全部を記録し,符号を除いた従前の登記事項の全部を抹消する。エ 区分建物の登記記録の一棟の建物の表示に関する表題部の記録事項に誤りがあった場合には,その一棟の建物に属する区分建物の所有権の登記名義人は,他の区分建物の所有権の登記名義人に代位して,当該他の区分建物についても表題部の更正の登記の申請をすることができる。オ 甲建物に附属建物が2 個ある場合において,一方の附属建物を取り壊したが,誤って現存する他方の附属建物の滅失による建物の表題部の変更の登記がされた場合には,甲建物の所有権の登記名義人は,建物の表題部の更正の登記を申請してこれを是正することはできない。

正答 (3)
正答は (3)。誤っているのはイとエです。 【ア】正しい 附属建物の新築の年月日は、表示に関する登記の登記原因及びその日付(不動産登記法27条1号)に当たります。この登記事項に関する更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人が申請することができます(不動産登記法53条1項)。表題部所有者は、附属建物の新築の年月日を更正する登記を申請できます。 【イ】誤り 2階部分の増築は登記された後に生じた変化なので「変更」、1階部分の床面積の誤りは当初からの誤りなので「更正」です。両方を一の申請情報で申請すること自体はできます(不動産登記規則35条6号)が、登記の目的は「建物の表題部の変更、更正登記」のように変更と更正の両方を示す必要があります。「建物の表題部の変更登記」として1階部分の誤りまで直すことはできません。
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【ウ】正しい 附属建物の床面積を更正する登記をするときは、登記記録の附属建物の表示欄に、附属建物の種類、構造及び更正後の床面積を全部記録し、符号を除いた従前の登記事項の全部を抹消する記号を記録する扱いとされています(準則94条1項)。符号は、符号欄に従前の符号を記録して残します(同条3項)。 【エ】誤り 一棟の建物の表示に関する事項(不動産登記法44条1項7号など)の更正の登記は、一個の区分建物について申請すれば、同じ一棟の建物に属する他の区分建物についてされた更正の登記としての効力を有し、登記官が職権で他の区分建物についても更正の登記をします(不動産登記法53条2項、51条5項・6項)。他の区分建物の所有権の登記名義人に代位して申請する必要はなく、代位による申請をするものではありません。 【オ】正しい 登記の実務では、取り壊していない附属建物について誤って滅失による表題部の変更の登記がされた場合、その誤りは建物の表題部の更正の登記によって是正することはできないとされています。更正の登記は、現に登記されている登記事項が当初から現況と合わないときにそれを直すものであり、誤って抹消された附属建物の表示を元に戻すことは、その範囲に入らないと考えられています。 【まとめ】 誤っているのはイとエで、この組合せは (3) です。

出典:2021年(令和3年度) 土地家屋調査士試験 午後の部 第15問(法務省 公表)出典元ページ

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